ドン・キホーテの恋人 公演情報 こゆび侍「ドン・キホーテの恋人」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    ちょっとの勇気
    1月5日の事だったと思う。廣瀨友美から「リベンジさせてください。」とメールがきたのは。
    なんて素敵な女性なんでしょ。その意欲といい、役者がリベンジという言葉を使うこと自体、そのプライドが崩れるような気がして普通は出来ないことだ。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    リベンジというのは、前回の芝居でやはり、評価が気になったのだろう。コメントを付ける勇気がなくてDMで問い合わせてきたのでした。 それに対し「好みではなかった。」と答え劇評もアップしたワタクシ。

    しかしながら、廣瀨友美はそれでも頑張るのだ!
    ズバリ!と主張できない性格とその童顔からは想像出来ないが芯のところで、一本通っているのが伺える。
    それならと、馴染みの王子に足を運んだのでした。。

    まず、セットがシンプルで白い紙を散らばらせ、美しい。と感じさせる美的感覚は効果大です。

    園子は引越ししてしまった幼馴染のモリミーを10年間、想い続けているが、当のモリミーは小説家である園子の母親の本を愛読しながらも、現実の世界に戻って来られない。そんなモリミーを救い出そうと母親を超えるような戯曲を書き、同級生らに演じさせてモリミーを現実の世界に連れ戻そうとする。

    同級生らは園子の戯曲の世界に引きづり込まれて、役柄を演じているうちに園子の思惑通りに事が進んでいく。

    登場人物の女子高校生4人は全員が誰かに愛されたいと願う。みんな寂しいのだ。実はこんなところに作者の意図があるような気がする。。

    「本当は誰からも愛されてない。抱きたいと思われてるだけ。体が目的なだけ。」と罵られるサキ。 高校生くらいのお年頃って、自分が本当に愛されているのか不安でいっぱいなのだ。 辛辣なセリフもあるが、現代の高校生って、実際にこんなセリフを吐いてるような気もする。

    場面は変わって、園子はモリミーに「好きです。」と言えないまま、10年の歳月が経ってしまっている。 園子は勇気を振り絞って、告白するもふられる。

    しかしながら、リベンジするのだ。 「どうしても好きだから。」とリベンジするのだ。 終わり方は良いと思う。

    たぶん、芝居を観る側の人達って「ずっと一人の人を想い続けていますが、その気持ちを告白することは出来ません。」という人、多いんじゃないかなー。大人になっても・・・。 そういう人達だからこそ芝居にのめり込んで空想するのだ。

    でもでも、きっと幸せは訪れるよ。ちょっと勇気を出すだけでいいんだ。。 そう・・・、ちょっと勇気をもらえる芝居です。。

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    2008/01/14 16:27

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