満足度★★★★
ぶらっと
観てきました。
王子に行く前に春風舎で観たヤン・アレグレが、
恐ろしくレベルの高い芝居だったので
B級感が溢れた雰囲気のこちらにハマれるか
ちょっと不安でしたが(苦笑
杞憂で、とても楽しめました。
今回は地方での劇団の話だったのですが、
こういったものは舞台が凄く好きな者にとっては、
とても気になってしまう話題だったせいもあるのかもしれません(笑
セットの朴訥とした?雰囲気といい、以前観た隕石少年トースターの
「パペット・オン・ザ・パニック」(自分が観たのは大阪での2007年版)
を思い出したりしました。
他の方が言っているように、
ちょっと無茶な展開がたくさんあるのですが、
それらがみんな劇団の味になっている不思議な良さがあると思います。
ちょっと台詞が詰まり気味な所があったのは、
役者さんというよりかは、
たぶん脚本が上がるのが遅くて、
台詞を役者さんたちが声に出すのを聞いてから
無駄な部分をカットしたり
すっきりとした言い回しに直す時間が無かったのかもな、と思ったりもしました。
というのも、面白い部分は早めに上がったと見えて、詰まるところがほとんどなかったのですが、そこまでではない部分(苦笑)は台詞がすっきりしていなくて、役者さんたちもちょっと聞き取りにくい部分があったからです。
でも、それはそれとして、
地方での劇団の話を誰にでも面白くするのは、
実は想像以上に難しい
(例えば・・てがみ座の乱歩の作品は素晴らしいですが、乱歩自体がもつ謎めいた雰囲気に負うところも多く、逆に予備知識も全くない地方の劇団を題材にしても、結局はどこにでもある地方の町の話である以上、相当に物語を作りこまなければ、観客を引っ張っていくことは難しい・・)
ように思われるところを、バスの乗客の話や、
地方のちいさな本屋での葛藤?など、
ムダとも取れる小さなエピソードをふんだんに絡めながら、
マジメに破綻なくまとめるよりかは、
多少破綻しても面白さを優先して
ネタをたっぷり盛り込むサービス精神というか、
おなか一杯のボリュームに仕上げようという心意気というか、
B級グルメの良さがこれでもかというばかりに出ていて、
そこも地方劇団の雰囲気ともあっているようで良かったように思います。
・・ちなみに隕石・・の方はまさにウェルメイドという感じできっちりまとまっていて(この劇団はいつも丁寧に作りこまれているのです・・)
ライオンの方は、まさにB級(どちらも褒め言葉です(笑
昔の観劇のことなどを思い返しながら、
これだけ実は作るのが難しいと思われる題材で、
これだけふり幅大きくできた作品同士を頭の中に思い浮かべながら楽しむのは、
なかなか贅沢な気持ちになったりもして(笑
自分もまた、無名の劇団(スミマセン(汗
ばかり追いかけている楽しさを客席で、
同じように(劇中、出てくる地方劇団を追いかけて
他の町まで観に来ている人たちがいる、という設定があります)
体感できました(苦笑
無茶な所もあるけれど、味がある、まさにその通りだな、と思いました(笑
補足・・ちょっと時間が無くて今回は(も?)だいぶ読みにくいところがありますがご容赦ください(汗
2012/02/01 22:53
2012/02/01 20:41
舞台を観ていて他の劇団が浮かぶのは、自分のクセですが、
他の劇団のファンの方にも関心を持っていただけるようにということでもあり、
このように日程を工夫すれば、うっかりぼんやりと過ごしてしまういつもの一日でも、
心の冒険的なものが味わえる、という例にしていただければ幸いかな、
と、思ってのことでもあります(笑
美しい文体の文章家の脚本なども素晴らしいとは思いますけど、
今回の舞台みたいに、
何気ないいつもの通勤バスの話など、
どこにでもありそうな話を目一杯広げて楽しませてくれるのも
同じくらい意義のあることなのかな、とも思います。
また是非観に行きたいと思います。
頑張ってください。