コーカサスの白墨の輪 公演情報 糸あやつり人形「一糸座」「コーカサスの白墨の輪」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    舞台の上の活気がとてもいい
    ブレヒトの音楽劇。
    ラストはお馴染みのストーリー。
    舞台の上の活気がとてもいい。
    音楽劇であり、生演奏もあるし、歌もいい。

    ネタバレBOX

    産みの母と育ての母が、子どもを両側から引っ張る、というあの物語。
    いろんなところで使われることの多いエピソードだ。

    舞台の上の活気がとてもいい。
    音楽劇であり、生演奏もあるし、歌もいい
    そして、小さな人形と人間のコラボ舞台なのだが、不思議なことに最初からあまり違和感を感じない。
    女性が男性を、あるいは逆を演じているのにも違和感を感じないのと同じだ。

    物語は、産みの母と育ての母の対決が最後の山場になるのだが、軸は育ての母の、苦難の逃避行であり、その女性と誓いを交わした兵士との恋愛の物語でもある。

    育ての母・女中グルシャを演じた高畑こと美さんの強い存在感が、大勢の出演者の中でひときわ光っていた。特に領主の息子である赤ん坊を、結局自分の子として育てようとしてからの強い意思のようなものがみなぎるところが素晴らしい。
    そして、彼女の恋人・シモンの斉藤悠さんとの様子が爽やかなので、後味もいい。

    ただ、途中から終わりにかけて、裁判官に祭り上げられた男がクローズアップされてくることで、なんとなく焦点がぼやけてきたのは少々残念。
    せっかくグルシャのキャラクターに観客が惹かれてきて、とてもいい感じに盛り上がってきているのだから、もう少しグルシャの視点からの強調がほしかったと思う。

    結局育ての母のもとに子どもは戻ってくるのだが、どうしてそうなったのか、がきちんと台詞で示されていなかったようなのだが…。

    舞台の構造上の問題なのか、台詞が聞き取れない個所が多すぎた。反響のせいなのか、何なのか。台詞が聞こえなくてもストーリーはわかるとしても、やはり台詞はきちんと聞き取りたい。


    舞台の内容は大満足だったのだが、受付があまりにもお粗末だった。
    大勢の観客に慣れてなかったのか、軽いパニックだったのかもしれないけど…。

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    2012/01/26 05:07

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