満足度★★★★
よい裏切り
ブラジル2012年新春第一弾は、苦笑系”3姉妹”喜劇!!
というキャッチコピーと、
牙狼でのヒロイン役で注目しました、
肘井美佳さんを目当てで観劇しました。
最初は、父親の元に集まった3姉妹のドタバタコメディの体をなしていたのですが、
物語が進むにつれて、父親の若き恋人?の家政婦の怪しい動きが目立ってきて。。
実は家の売却したお金を狙う結婚詐欺師だと分かるところから、
物語はジェットコースターの如く動きます。
そうアットホームなホームドラマから、
サスペンスドラマに。
いやホラーか。
家政婦を演じた近藤美月の包丁を振り回し、
あげくにはチェンソーをも振り回す怪演に脱帽です。
親父を見守る不審なさまよう男。
実はお爺ちゃん(幽霊)という設定に大変笑わせて貰いました。
役にたたないと言っていた親父にバイトの開始時間を目線で教えたりと、
大活躍でした。
最後に親父が娘たちを叱るときも、
巻き添え食ってビンタされているし(笑)
でも何も語らない親父さんが一番強かったんだよね。
奥さんの浮気も受け入れ、父親が早くに亡くなって、
娘たちも、会社が倒産した長女、薬におぼれる次女、恋人を刺して罪を犯した三女と
問題あるが、父親は詳しく追求しないで、ただただ家に迎える。
騙されたと嘘をついて家政婦を見逃す。
本当に親父かっこいいいです。
物語で、被害者が実はある面では加害者になるという描写が多々あり、
何が正しいのか分からなくなりましたが、
結局、許す受け入れるという愛という力でないと、
不毛なメビウスの輪は断ち切れないということを
親父さんは体現したのかなと。
今後のブラジル公演がますます楽しみになる劇でした。