平成中村座 壽初春大歌舞伎 公演情報 松竹「平成中村座 壽初春大歌舞伎」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    8年後の七之助さんのお六に期待します
    昔、息子が、曽我五郎を、自分が、久松を踊ったことがあり、そういう懐かしさも手伝って、楽しみに雪の隅田川に初芝居を観に参りました。

    「お染の七役」の方は、芝居のストーリーに重きを置くよりは、七役早替わりの趣向を楽しむ芝居だと思うのですが、それでも、芝居の核として、土手のお六と鬼門の喜兵衛夫妻の場の高揚感は、大事な要素です。

    その点において、まだ今の七之助さんの若さでは、体現しきれない部分がありました。

    8年後か10年後あたりの彼の再演に期待してしまいました。

    それと、これは余談ですが、足元がお寒い方にと案内係りの勧めるブランケットが有料なのには驚きました。500円ですと購買を勧めていましたが、あれほど、当日その場で必要なだけで、持ち帰るには、荷物になるし、無用の長物になるものはないと思うのですが。

    これは、来て頂いたお客様の居心地のために、無料で貸し出すべき物だと思いました。

    ネタバレBOX

    油屋での強請りの場が、弾まないのがとても残念でした。

    11月の白浪五人男の浜松屋強請りの場面では、七之助さんの弁天小僧が生き生きしていただけに、これは、年齢的に無理もないことだと思いますが。

    何しろ、40年前から、東京での公演の「お染の七役」はほぼ貫徹観劇しているので、どうしても、玉三郎さんと孝夫さんコンビのこの場面が目に焼きついてしまっていて、私には、痛々しささえ感じられました。

    小糸、お染、久松の七之助さんは、見目麗しく、申し分なし。奥女中竹川と貞昌にも、貫禄があり、見た目にも難はありませんでしたが、お光に哀れさが欠けるのと、お六に、胸をすくような、伝法な仇っぽさが足りなかった点が惜しく感じられました。橋之助さんにしても、小悪党にしては、ちょっと品が良すぎました。
    孝夫さんの喜兵衛の時には、水桶の脇で、久松に殺される時、あーまだ死なないで、悪の色気を見せて!なんて内心思ったものですが、橋之助さんの喜兵衛が死んでも、何の感慨も湧きませんでした。(笑い)
    きっと、何の役でも、少しお行儀が良すぎるのでは?

    4

    2012/01/20 23:18

    0

    0

  • きゃる様

    はい、その初芝居の意味でした。

    私のレビューは、コリッチに参加されているユーザーでは、楽しみに読んで下さるのはきゃるさんぐらいで、後は、一般の、コリッチには不参加の観劇人が、参考にして下さっているだけですから、きっとその方達にはわかって頂けると思い込み、説明なしに、初芝居と書いてしまいました。

    ですが、七之助さん、想像以上に、役をこなしていて、これ、神谷町さんにご覧頂けなくて、とても残念でした。

    2012/01/22 14:10

    KAE様

    あ、すみません。文字通り初芝居(歌舞伎の正月興行)の意ですね?

    この初芝居が今年初観劇でもあったのかと勘違いしてしまいました。

    ブランンケットの有料化が他劇場に広がらないよう、祈ります。

    平成中村座は川べりの仮設劇場なので、冷えるからたまたま、そうしたのかもしれませんが、有料はあんまりですねぇ。

    2012/01/21 21:58

    きゃる様

    あ、私の初観劇は、これではなくて、ラカージュでした。紛らわしくて、すみません。(笑い)

    そうそう、七之助さん、最初の演目の方で、台詞を一言発した途端、先日亡くなられたお祖父様にそっくりで、思わず、唸ってしまいました。きっと、益々いい女形さんになりますよ。

    中村屋さんの若い二人の成長ぶりは本当に楽しみでなりません。

    ブランケットは、本当にビックリ。隣の方が相当足元が寒かったらしく、案内嬢がブランケット持って来た途端、手を挙げそうになったのですが、売り物と知って、「何だ!貸してくれるのかと思った」とガッカリしている様子でした。

    2012/01/21 13:52

    KAE様

    正月最初の観劇が歌舞伎(初芝居)というのは、いいですね。

    20代までは習慣にしてた正月の歌舞伎観劇も、久しく行ってません。

    いつか復活したいけど。

    ですから、興味深く拝読しました。

    「待ってました!」という気分です(笑)。

    こうして、若手の芝居を見守るのも、歌舞伎ファンの醍醐味ですねぇ。

    私も、玉三郎さんといまの福助さんのお染の七役は初役で観ました。

    玉三郎さんは、初演は先代の河原崎國太郎さんに細かく教わったんでしたね。

    國太郎さんがご自分の息子さんは歌舞伎をやらないけど、女形としての後継者は玉三郎君と喜んでおられたのが印象に残っています。

    悪婆ものは昭和では、三世時蔵さんが亡くなってからは、國太郎さんのオハコでしたから、玉三郎さんのお六も國太郎さんの型ですね。

    当代の國太郎さんはお孫さんで、やはり「お染の七役」をやっていますがまだ拝見したことがなく、いずれ、ぜひと思っています。

    お染の七役は成駒屋さんの持ち役でもあり、七之助さんは福助さんと共にそちらの芸の継承者でもあるわけですね。

    そういう意味でも、勘三郎さんは息子さんに恵まれましたね。


    ブランケットの件、驚きました。使い回しができるのだから、売らなくてよいのにね。

    貸し出しが有料では気がとがめるから、購入なんですかねぇ。

    松竹も商魂たくましい。ブランケットがグッズ扱いとは(苦笑)。

    グッズなら意志で選んで買うものだけれど、寒さしのぎは必要に迫られるものですからねぇ。

    おっしゃるように無料貸し出しサービスにしてほしいですね。





    2012/01/21 12:31

このページのQRコードです。

拡大