満足度★★★
微妙なハムレット
衣装が中途半端だなぁ、というのが第一印象。かなり実験的なハムレットで日本人がこの劇をやることの難しさを感じさせられた。翻訳口調が残る台詞(意識して残している感じだ)に部分的にシェイクスピアの時代色を残した衣装、(これ、日本人に似合わないですね、チープに見えた) 癖の強い演出、う~ん、微妙です。61回もの地方公演を重ねてきた上での本公演だが、何だかこなれが悪い。なんというか、格好がついていない感じ。重厚さからもほど遠く、現代風のスタイリッシュな感じもしない。一口で言うと美しさの感じられない劇だった。演出の面白さは感じたが、パネルの移動がちょっとしつこい感じで、個々の役者さんの力がこれらの演出のアクの強さに殺がれてしまったような感じを受けた。他劇団でも何度か見たが、やはりこなれが悪く、この劇って難しいんですね。