満足度★★★
ひ孫三人
夜の部の口上を見て、七世松本幸四郎の息子三人というのは、それぞれこんな感じだったのかなと思った。
宮尾登美子さんの「きのね」読んで勝手に作ったイメージだけれど。
三人全く似てなく、それぞれ一長一短と言うのが面白い。
染五郎も言っていたけれど、歌舞伎の世界ではまだまだ若手。これから精進してほしい。
それにしても、海老蔵の声はくぐもり過ぎだった。喉をおかしくしているのだろうか。勧進帳の問答がまったく聞き取れなかった。
相変わらず姿はいいのだけれど、あの声は何とかしないとまずいと思う。
染五郎の碁盤忠信は、華やかで楽しい演目。厄も払ってくれたし、めでたい。
荒事はいまひとつだけれど、これもこれから精進。
義経が、美しかった。白塗りが似合う顔になった。
松緑は茨木が良かった。
富樫は残念ながらニンじゃない。
通しで見ても疲れなかったのは、椅子が良かったのもあると思うが、何しろ短い。
夜の部なんて、40分、10分、65分で、2時間もやってない。
これで1等席15000円は高すぎる。
一緒に見た友人は、「このメンツなら6時間くらいやれって感じだよ」と怒っていた。