ルート99 公演情報 さいたまゴールド・シアター「ルート99」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    質の高さ、見応え有り
    登場人物の構成が多面的で最初混乱しかけたけど、なんとか話に追いついて見ていた、と思う。
    舞台という虚構の世界の話のはずなんだけど、沖縄の問題とか今の日本の放射能汚染とか透けて見え、舞台上の役者さんと見ている観客の状況は常に背中合わせと感じた。
    劇中劇の場面で、島民の方がステージを囲み見ているシーンがあるが島民の何名かほんとに楽しそうに見ているのが微笑ましかった。
    役所の人のカワバタさんが良いキャラw、ドラマ「相棒」に出演されてた益田さん、声に張りがあって良かった。
    男性では、毎回倉澤さんと遠山さんが何故か気になっている。

    ネタバレBOX

    カメラマングループ、ミラの家、島民、基地内で働く人、市役所職員、他所から来た劇団員とスタッフ、基地に反対する地主。

    ミラの家/劇団制作と市役所、2組の姉と妹と立場。
    制作の姉の芸術を追い求める姿に、手に掴めそうで掴めないもどかしさが、いつも呆然と見て結局舞台の内容を理解出来ないでいる自分に重ねそうになった。
    姿を現さない(現せなかった?)恋人のタチバナを忘れる事を選択した姉とヨシユキのこれからの関係。
    ヨシユキと与平の真面目さ故の行為。
    ミラの妹の悲しさ。
    毒まんじゅうばらまいて逮捕された2人。
    強制的に土地を奪われ、そのまま物故者となり紋付袴の礼服姿で亡霊となって島の現状を嘆き訴える地主達。
    毎回裏切られ、解決策のない「善処します」の一語で片付けられ答えが出ないまま日々が過ぎていく空しさ。
    白地の布に吹き付けられるミラの姉の鼻出血。その様子が日の丸に見え、いろんな物に汚染されつつあるこれからの日本の様子にも思え心苦しくなった。
    コッコの挿入歌もちゃんと聴いとけば、もっと違った印象になるんだろう。蜷川さんの終盤BGMは代わり映えなかったけど。

    ゴールドシアターのダンスレッスンや発声練習等の風景は見応えがありました。
    次回作も期待。

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    2011/12/16 02:08

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