河童夫人 公演情報 猫の会「河童夫人」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    作家と作り手の双方の特徴が
    シーンの積み上がり方は
    演出家のトーン、
    でも、観終わって残った物語には
    これまでに何度か観た作家の味わいがあって。

    それぞれに違和感がなく、
    どちらの世界のテイストでもありながら
    とても新鮮な後味が残る。

    書き手と作り手のとてもよい出会いのようなものを
    感じました。

    ネタバレBOX

    それぞれのシーンから
    ゆっくりほどけていくそれぞれの事情、
    すべてが明かされるわけでもないのですが
    その空気に慣らされていくなかで、
    いろんな風に浮かんでくるものがある。

    その場にいつづけて、
    登場人物たちを見つめ続ける
    中野架奈が演じる女性が観る側の視座をしっかりとつくってくれるから
    どこかルーズでウィットにあふれた空気が
    散らかることなく
    次第にふくらみに変わっていく。
    他のキャラクターとの距離感や
    物語的な立ち位地、
    さらには突っ込み方などもしっかりと観る側の共感を取る演技・・・、

    だから、傍観者としてつみあがったものから
    彼女が終盤に導きだす気付きに唐突さがなく
    しかも、観る側に共振する感覚があって。

    役者と作家、そして演出家の
    それぞれの良い部分がうまく重ね合わされて、
    観客に運ばれたテイストに深い味わいが醸しだされて。

    とても魅力的な舞台でありました。

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    2011/12/11 17:10

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