満足度★★★★★
拝啓 十五の君へ
狭い劇場(教室)内に渦巻く役者さん(生徒)たちの怒号、ぶつかり合い。今にも爆発しそうなエネルギーは、見ていて苦しくなるほどでした。けれどそんな中、役者さんひとりひとりが、しっかり丁寧に会話を成り立たせていたところが素晴らしかったです。好き勝手に叫んでいるようでも、耳をこらすと、かなり面白いギャグがちりばめられていて、思わず笑ってしまいました。
忘れていたはるか昔の自分の学生時代がフラッシュバックしたところへ、アンジェラ・アキの「手紙」が流れ、不覚にも涙が出そうに。あれ?これって泣けるお芝居だったっけ?・・・猥雑で、下品で、ぐちゃぐちゃで、危うくて、そして泣ける・・・不思議な劇団(笑)
印象的だったのは、最後のトークに登場された作・演出の方。まるで生け贄の子羊のように震えながら(失礼)、懸命にお話されている姿を拝見し、ああ、真面目な方なんだなぁと。
ハチャメチャなんだけれど、純粋で。うまく言い表せないけれど、とても魅力的なお芝居でした。