満足度★★
良くも悪くも若々しい
シェイクスピアの戯曲を原文から翻訳するところから始め、キャスト・スタッフ・制作に至るまでのほとんど全てを学生達だけで行った公演で、所々に現代的なネタを盛り込んではいましたが基本的は原作に忠実に作られていて、休憩無しの2時間半という長時間を保たせる集中力が感じられました。
後半の喜劇的な雰囲気になってからは若々しさを活かしてエネルギッシュな表現が楽しかったのですが、前半の悲劇的な部分は台詞が表面的に聞こえ、あまり引き込まれませんでした。上演時間を短縮する為か、台詞のスピードが早く、台詞と台詞の間の空け方も不十分で、あまり感情が伝わって来ませんでした。
アンサンブルの使い方が良くて、ある時は不気味に、ある時には神秘的にと舞台の雰囲気を方向付けていました。
音楽はヴァイオリンとフルートとパーカッションの生演奏で、中世的な雰囲気がありました。録音のピアノの音楽はミスマッチに感じました。
コスチュームプレイ物だと安っぽくなりがちな衣装もしっかり作ってあって良かったです。
常設のサークルなどではなく、学部・学年を超えた学生の自主企画として、ここまでの規模の公演を実行することはとても素晴らしいと思いますが、そういうことを抜きに純粋に舞台上で表現されていることだけで判断すると、まだまだ良くなる余地がたくさんあると思いました。
終演後、出演者全員でのお見送りが清々しくて気持ち良かったです。
2011/11/28 15:32
2時間半休憩なしという長い時間を楽しんでいただけて光栄です。
休憩時間が作れずに申し訳ないと感じていたのですがありがとうございます。
台詞という課題には来年度も取り組んでいきたいと思います。
音楽面、衣装面に関するご意見ありがとうございます。
今後の参考にさせていただきます。
ご来場本当にありがとうございました。