砂の駅 公演情報 NPO法人 魁文舎「砂の駅」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    忍耐がいる
    太田さんの沈黙劇というのを映像以外で観たのは初めて。

    舞踏やダンス、能楽よりも難解だと思った。

    今回の演出は、舞台上に描かれるのが「生者の営み」であり、「性」も強く感じられた。

    沈黙劇は慣れていないせいか、観ていて忍耐力がいるし、とても緊張し、翌日は疲れが一挙に出て、寝込んでしまった。

    やはり同じアジアの韓国のかたの演出であるせいか、感覚的には受け入れやすい印象であった。

    ネタバレBOX

    俳優・大杉漣の底知れない魅力を改めて思い知らされた。

    転形劇場での体験があったからこそ、現在の彼の「彩り」があるのだなと思えた。

    中年女性がブラジャーをはずし、くるくる動かしながら初老の男性にアピールするようにしつこくすり寄っていく場面が、夫婦なのか、恋人なのか、ユーモラスで会場から笑いが漏れていたが、中高年としては観ていて気恥ずかしかった。

    最後の後ろ向きから砂地を振り返るストップモーションにハッとさせられる。


    アフタートークが初心者には理解の一助になり、演出家が、輪廻転生を意図し、震災の犠牲者への希望と祈りをこめたというのが仏教徒としては共感できた。

    太田さんの生前、湘南台文化センターで上演されたことを知り、砂の遺跡のような長谷川逸子さんの建築にはぴったりの演劇だと感心した。

    新国立のアフタートークは席の移動が許されるが、空席が目立ち、2階、3階はほとんど客がいないのにもかかわらず、「そのままのお席でお聴きください」と言うのは、少々不親切に思えた。

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    2011/11/11 20:05

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