狼少年ニ星屑ヲ 総動員数773人! 公演情報 おぼんろ「狼少年ニ星屑ヲ 総動員数773人!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    末原氏が掲げる普遍的テーマが作品いっぱいに溢れていた
    前回の「ハッピー!」ではじめておぼんろ作品を拝見して、我々みんなが「幸せになりたいと願うこと」、「愛したり愛されたりすることを心から求めること」を、正面切って肯定してくれる作品テーマと強いメッセージ性に強く惹かれたのだが、そのメッセージは今回の作品にも目いっぱいこめられていた。前回よりも広々とした空間で、天井から下がるランプのような照明に燈された異国風のセットや、美しい音楽、どこの国か分からない凝った衣装がとてもファンタジックで心地よかった。
     ひとつだけ言わせていただくなら、「借金地獄を経験した貧乏劇団」であるのなら、ワンドリンク制にする必要はないと思う。その分、チケットの額面を少なくした方が、足を運んでくれる人がより増えるのではないかと。チケット代で敷居を高くしてしまったら、観に行ける人が減ってしまって、語り継がれる物語への道のりが遠くなってしまう!大丈夫、あのムードなら、お客は各々勝手にバーカウンターに向かうだろうから(笑)。
     それにしても、相変わらず「キミ、明らかに作品観てないで批判してるだろ?」って突っ込みたくなるコメントが目につくのだが・・・。まあ、プチ有名税ってところかな。厳しいコメントであってもほとんどは皆さんからの愛あるアドバイスだと思うので、惑わされずにこれからも頑張れ!

    ネタバレBOX

    同じように「キンキラキンのラブ」を求めていたはずなのに、全く違った道をゆくことになった3人の少年の哀切な物語。嘘つきの代名詞のように使われる「狼少年」だけれども、3人がそれぞれ違った形で狼少年であると同時に、あの老婆もまた優しい嘘をついていたのではないかとさえ思えてしまう、哀しいけれどとても素敵なラストだった。リョウイチがなぜ変わり果ててしまったのか、リンペイは何に気づいてあの生き方を選んだのか、タクマが最後に得たものは何だったのか。愛を求めることと与えること、どちらをないがしろにしても、「キンキラキンのラブ」は完成しないのだろう。
     次回作も応援しています。

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    2011/11/02 19:23

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