雲心「満員御礼!ご来場ありがとうございました!」 公演情報 東京カンカンブラザーズ「雲心「満員御礼!ご来場ありがとうございました!」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    ミステリーというよりファンタジー
    最近、小劇場を見るようになって気付いたことがあります。
    それは、「アウェイになると楽しめない」(笑)

    私の観劇時「アウェイ」というのは、役者の友人、知人、劇団関係者に囲まれた状態。
    今日もそんな感じでしたので、他の日に観たら違った感想になったかもしれません。

    役者の中では、菊川浩二さんが良かったです。
    また、石塚あつこさんは、表情がとても魅力的な女優さんでした。
    この二人の場面では、(泣かないまでも)グッと胸に迫るところもありました。

    畠山U輔さんも、若手お笑い芸人のような(ほめているつもり・汗)キレ、テンポの良さがあり、また別のお芝居で見てみたいと思いました。

    脚本演出の川口清人さんは、役者としてもさわやかで素敵でした。が、田舎の幼馴染も弟妹も標準語なのに、ただひとり関西弁である理由がわかりませんでした。(母親が関西の人だったの?←憶測)
    まあ、それは細かなことです。関西弁、とてもよく似合っていました。

    ストーリーは、想像していたような「ミステリー」ではなく、むしろ「ファンタジー」でした。ヒューマンファンタジー。
    謎解きはありません。
    でも、感動できるラストが用意されています。

    なにぶん私はアウェイだったので、いま一つ感動できなかったのが残念でした。

    ネタバレBOX

    芝居の開始前に、舞台が突然披露宴会場になり、新郎新婦からのご挨拶という形で飲食禁止や携帯電源オフの諸注意がありました。
    その工夫は面白いとは思いますが、さほど可笑しいものでもなかったのに私の後ろや隣のあたりから大きな笑いが起きているので、妙だなと思いましたところ、どうもみんなその二人のお友達らしく、そこからアウェイな気分になってしまいました。

    その新郎は本芝居の中ではヤクザの組長でしたが、組長なのに華奢で弱いというのがウリらしく、細い身体をさらしたり、しょっちゅう躓いたりして、笑いを取っていました。
    正直、関係ないところで階段踏み外したりテーブルに膝ぶつけて痛がられても、全然面白くありません。
    それなのに、私のまわりでは大爆笑なのです。
    ナゴヤ球場に新庄を応援しに行ったら中日応援団のど真ん中だった日本シリーズのあの日を思い出しました。
    中の人、辻博己さんが嫌というのではありません。すみません。

    そんな気分で見ていましたら、いまひとつのめり込めず、ちょっと冷ややかな感想になります。
    なにしろ、お友達らしき皆さんは大笑いだけでなく、ちょっと感動的な場面では激しく嗚咽し鼻もすするので、そっちが気になりすぎでした。


    ストーリーには、さほどひねりは無く、ミステリーというには、かなり最初のうちから犯人らしき人物も、何故久子が脅されているのかもまるわかり。
    鈴が何をしに来たのかも、考えるまでもない感じ。
    そして、そのどんでん返しはというと、死んだ人間が現れて真犯人を言い当てるという解決策。
    次郎が警察で否認したら証拠はどこにもないのではないかと、感動的なシーンでもモヤッとした気持ちが残りました。

    全体通じて登場人物の台詞がステロタイプだったり、説明調だったり、リアリティに欠けていたりというのも気になりました。

    (リアリティというのは、例えば拓が病院からの電話を受けたとき、最後「わかりました」と言って切るのですが、私はなぜそこで「ありがとうございます」じゃないのかとかが気になるのです。1年間も世話になった病院からの「その」知らせ、相手だって「そのこと」を伝える上ではねぎらいも慰めも言ったと思います。言うべきというか。それに対してただ「そうですか。わかりました」とだけ言ったのは、アルバイトの翔子が直人の肩を傷めた事情をこと細かに説明した場面以上に違和感ありました。)

    たぶん、アウェイ気分じゃなかったらもっと芝居に引き込まれていて、そんなこと気にしなかったんだと思います。

    色々書きましたが、役者のみなさんの熱演には好感持てました。
    また機会があれば拝見したいと思います。
    ありがとうございました。


    あっ、最後に劇団関係者様に。
    会場に入るときの案内はとても丁寧で感じ良かったです。ありがとうございました。
    ただ、会場が混雑してきている割に、私の前の2列(4人がけ×2)が「関係者席」というのでずっと空いており、芝居が始まっても受付にいらした男性が一人座っているだけでした。
    ところが、芝居が始まってから一人二人と関係者(なのでしょう?)が入ってきて、劇団の男性は丁寧に挨拶なぞして、それは人として礼儀正しくていいのですが、そのたびに芝居から気がそれました。
    30分以上も経ってから入ってきた方もいらっしゃいました。
    何かよんどころない理由で遅れて入るのがわかっているのなら、関係者席の作り方も一考されるとよいのではないかと思います。

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    2011/10/27 21:17

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  • 御丁寧にありがとうございます。
    そうですか。
    客席の出入口に近いところに、一本通路があれば良かったんですよね。
    通路がまん中だったから、そこを通って座られたのが気になりました。

    色々な要因の多くは、劇団には関係ありませんので、どうか気にしないでください(笑)
    お客も遅れて来ないのが一番なんですけれどね。
    でも、そういう方含めて、ひとりひとり大事なお客様ですものね。

    こちらこそ、これからも宜しくお願いします。

    2011/10/29 11:29

    ご来場ありがとうございます。
    東京カンカンブラザーズ制作山本です。

    丁寧に感想いただいてとてもうれしいです。

    いろいろな要因でお芝居への集中を妨げることになりましたのは非常に申し訳なく思います。
    ご指摘ありがとうございます。

    他の方がコメントでおっしゃっている通り、「関係者席」としてあったのは遅れてきたお客様用のお席です。
    なるべく他のお客様と舞台の間をさえぎらずにご案内するために入り口付近に設置いたしました。

    「関係者席」という表現がよろしくなかったですね。
    他の表示に変更いたします。
    おっしゃっていただけて気づきました。本当にありがとうございます。

    ですので、遅れてくるお客様用に一人係員が中に残りご案内していた次第です。
    いらした方々は劇団の関係者ではなく、純粋なお客様です。
    誤解を招くような表現をいたしまして申し訳ありませんでした。

    今後とも芝居はもちろん観劇環境にも気をつけて運営してまいります。
    是非、次回もお越しください。
    劇場にて一同お待ちしております。

    なにとぞよろしくお願いします。

    東京カンカンブラザーズ

    2011/10/28 15:40

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