満足度★★★★★
「狼少年ニ星屑ヲ」考
仏教に「空」という概念がある。
「欠如」「諸法無我」「諸行無常」を表す考え方だそうだ。
万物は変化し続けて同じものであり続けることはないし、永遠に存在する実態なんかありはしないって話らしい。また、万物は因果によって存在するとも考えるらしい。因果とは、関係性のことである。例えば、木材を組み立てれば「家」は存在するが、バラしてしまえば「家」として存在できないということである。
翻って、芝居は、とくに、おぼんろの芝居はまさしく「空」ではないか。
空間さえあれば、成立する芝居なのでから。
豪華な装置も照明も、畢竟、音響すら必要しない。
末原拓馬という男がいさえすれば、物語が紡ぎだされ、芝居が成立する。
物質というシガラミを解脱した末原拓馬、おぼんろの芝居の在り方は、現代人の精神を救済し、活力を再注入する唯一の手段なのかも知れない。
2011/11/03 19:35
なんだかとても素敵に俺おことを言い表してくださっていて、ただただ、もう嬉しくて感激してしまいました。あまりにかっこいい言葉に便乗するのも照れくさいところなのですが、しかし、どんな場所でも自分たちさえいれば物語が紡げる、というのはまことに、我が理想の状態であったりします。理想が見えたところで、足りない能力や、必要な技術がありありとわかってきている今日この頃でもあるのですが、より一層の努力を積んで、参加者みんなでもっともっと濃密な物語りをすることができるように備えたいと思っています!
演劇って、どこか宗教的な意味合いがあるとは本気で思っていて、そして、宗教って、もろもろスタイルは違えど、どの宗教も言っていることは同じだったりするというようにもおもっていて、だから、仏教の教えとお芝居がリンクするというのも、実はとても言い得ているところなのかもわかりません。
ああ、本当に嬉しいコメントです。
ありがとうございました。
これからも
どうぞよろしくお願いします!
たくま