朱雀家の滅亡 公演情報 あうるすぽっと「朱雀家の滅亡」の観てきた!クチコミとコメント

  • なんともいえない・・・
    美しい言葉を求めての観劇。
    ホワイエには三島直筆の書などの展示もあり
    その美しい筆跡を直に拝観し楽しくも興味深い趣向。


    タイトルから想像出来る通り華族一門の墜ちていく様が描かれる。
    人間の生に対する芝居だとチラシにあったので期待したが
    意外とあっさりした仕上がり。

    それにしても、
    観客の年齢層が非常に高く、始まる前から少し不安だったが
    案の定、年輩の女性による携帯着信音のタレ流しが発生。

    それがクライマックスに、1回ならずも4回も!
    ラストの見せ場とあって注意する事すら抑えていた周囲からも
    「出ていけ」「いい加減にしろ」の怒声まで上がる始末。
    役者が気の毒だし、前方のど真ん中に座っていたその女性の
    あまりの無神経さに呆れて何とも言えない後味の観劇に。


    いろんな意味で残念な舞台になってしまった。

    ネタバレBOX

    板の上の装置が実に質素というか簡素というか・・・。

    場面は当時の時代的にも珍しい上流階級ならではの豪邸のはずだが
    そのテラスかサンルームなのだろうが、残念な事に単なる間仕切り程度。
    調度品なども省かれたような印象で実に寂しい感じさえした。

    その装置から大きくはみ出すようなオーラを放つ佐久間は流石。
    ただ、役としては女中というか使用人なのに
    公爵の殿様よりもご立派感ありそれはそれでどうなのか・・・。

    爵位を持つ名家の生まれにしては、そう見えにくい兄弟。
    雄弁なのが単なる饒舌となり品を感じさせない弟。
    身を呈して皇室、御上に使え奉る兄は初めから
    静か=貧相になってしまった為に墜ちて後との落差が見えにくい。

    若手ふたりは美麗な言葉に翻弄されないよう組み敷こうと頑張っていた。
    だが、感情をのせようとすればするほど
    三島の言葉に振り回されてしまいそうになり
    観ているコチラの意識も醒めてしまいそうに。
    おそらく日々我々同様
    今の言葉を浴び続けているのだから難しいのだろう。

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    2007/12/11 11:55

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