満足度★★★
新感覚!!
会場の中に入ると、フリースペースに座布団が床一面に敷いてあり、そこに小さなテーブルが2個置いてあり、客と出演者が談笑していた。
小劇場の雰囲気とは全く違って、何か関係者の飲み会の席に来てしまったのかと思い、かなり焦った。
自分もお酒(スクリュードライバー)を作ってもらい、それを飲みながら座布団に座って待っていると、出演者の方が話しかけてくれた。
いよいよ、劇が始まると、観客のすぐ横を出演者が疾走したり、会場の360°を使って、演劇をやり始めた。
ストーリーがファンタジー系なので、なかなか内容が理解しにくかったが、出演者の演技をこんなにも近くで観たのは初めてで(ほんとに真横で演技するので、衣装が私の体に触れたりする位の距離)、その体の使い方一つ一つにかなり感激してしまった。
衣装がとっても凝っていて、それがその場の雰囲気を作っていた。しかし、それ以外は舞台美術はほとんどなかった。
だから、船を漕ぐシーンは、船もオールもないのに、船を漕いで動いているところを役者は表現しないといけないのだが、私の真横で見事にそれを表現してくれた。
また、光の使い方も、登場人物の心象を的確に表現していて、すばらしかった。
一般的な舞台と違って、観客が作品を共に作り上げていくという要素が大きく、ワークショップ的な感じもするし、こんな演劇の方法もあるのかぁと唸ってしまった。
2011/10/25 09:57
そして、ご投稿、ありがたく読ませていただきました。
いつの間にやら出来上がりつつある自分たちのスタイル、としていまの形態の公演になっています。そもそもは、僕が路上で一人芝居をやっていることに起因しているのです。
そのときも、まだまだ、観客に想像をさせる、などということは考えてもいなかったのですが、その途上での一人芝居中に、
「あ、あの月・・・・」と空を見上げる場面で、観客が一世に空を見上げることがありまして、そのときに、
「なんということだ。物語が、月を創ってしまった・・・」と心から驚いたのでした。
参加者との距離についても、似たような起源をもっています。「いまから始めるから観てて」というスタンスでの物語り。それは、親が子供にするベッドサイドストーリーであり、修学旅行のように、先生が寝静まったのをさぐってコソコソ懐中電灯をだして行った怪談話であったり。
シアターコクーンを目指す、と豪語しながらも、それはあくまで、日本中に自分たちの物語りが伝わる状態というものの目安であって、実は僕は、いまの形態がもっとも物語が生命を帯びる状態だと思っていたりもします。
これからも、まだまだ模索と鍛錬を惜しまぬ所存です。
どうぞ、今後ともよろしく見守っていただけましたら、幸いです。
またお会いできる日を楽しみにしております。
感謝のうちに。
キンキラキンのラブをあなたに。
たくま