満足度★★★★★
素晴らしいミュージカル!
全編、ユーモアとペーソスに溢れた素晴らしいミュージカル。
ストーリーも最後までドキドキさせてくれてほんとに面白い。
慈英さん、自分にはどうしてもサッカー番組のキャスターというイメージが強いが、マイケル・J・フォックスを思わせるユーモラスで軽妙なキャラで、人間味溢れる優しい神父さん役がとてもいい。
弟役の山崎君も、素朴で慎み深い青年という役どころがピッタリ。
4人の女性のコミカルでパワフルな演技も素晴らしいが、この作品全編を優しくくるんでいる、汚れの無いほのぼのとした雰囲気は、やはり彼等二人の役柄に負うところが大きいだろう。
そして、山路和弘さん、この方がもう最高にカッコいい!
今年も沢山のお芝居を観ているが、カッコいいという観点から言えば間違いなくナンバーワン!
最後のシーンは、おそらくずっと忘れられないシーンとなるだろう。
隙間無く綴られる音楽もとても楽しめる。
劇場を出たら海際の夜風が冷たかったが、心の芯まで温まった自分に、寒さは全然感じなかった。
むしろ興奮状態にある自分には頬をなぶる潮風が心地良いくらい。
こういう作品に出会えると、ああ、劇場に足を運んで、本当に良かったな、と思う。
演劇っていいな、あらためてそう思った。