現代能楽集Ⅵ 『奇ッ怪 其ノ弐』 公演情報 世田谷パブリックシアター「現代能楽集Ⅵ 『奇ッ怪 其ノ弐』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    不思議な世界へ
    前川さんの演出の完成形を見たような気がする。
    散歩する侵略者も素晴らしい演出だったが、さらに一歩先をいった気がする。
    最後のシーンは、まさに奇ッ怪!
    主人公と共に迷い込んだ世界に取り残された気分になった。

    仲村トオルさんは、チーム・バチスタ3のドラマと平行しての仕事だったのか、
    ちょっとあちらのキャラが入っていましたね(^_^;

    火山ガスで全滅した集落に里帰りした主人公。
    実家の神社には仲村トオル演じる謎の男が住んでる。
    それを胡散臭い不動産屋と調査に来た学者さん。
    4人が奇っ怪な話を紡いでいく。
    そんな話。
    話の最中に、生者でない死者を思わせる仮面の男女達が、
    何かの動作をしながら舞台上を横切る。

    物語は、集落最後の日を語る段になると、
    今まで死者だったと思われる人々の動きが分かる仕掛け。
    生きていた人の動きが、あの仮面の人々と一緒なのだ。
    ガスで一瞬で死んだ人たち。
    自分たちが死んだことに気がついていないか、
    そこにあった営みを繰り返し行っていたのだ。

    ここに震災と被るが、
    何か得体の知れない怖さと悲しさを感じた。
    しかも最初から登場していた、
    不動産屋と調査に来た学者も死んでいたとはねΣ(´∀`;)

    笑いありの途中から、ラストのしっとりと終わる様は、
    まさに能というか、上手い落語の話を聞いているような、
    凄いものをみたという感じをうけた。

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    2011/10/03 22:19

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