東京裁判 公演情報 パラドックス定数「東京裁判」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    至福の時間。知恵熱でそう。
    こんな大傑作が、キャパ45人の小屋でひっそりと
    執り行なわれているなんて。ここに居合わせた人は、後々まで
    自慢できることでしょう。
    この作品は、おそらく20年近く演劇を観続けてきた自分の、
    オールタイムベスト10に入ります。
    演劇ファンでいて本当に良かったと心から思う。

    この作家はいずれ必ず世に出ます。見ておくなら今のうち。

    星5つなんかじゃ足りんよ。

    ネタバレBOX

    東京裁判の被告人弁護団5人の陣取る机。法廷のその一角を
    描くことで、ここからは見えない検事席を、判事席を、被告人席を、
    法廷外の敗戦日本の情景を、日本を取り巻く世界のバランスを、
    そして時間を超えて現代の状況を、鮮やかに描き出す。

    ラスト手前、柳瀬弁護士の日本の報復権に関する論述。戦勝国側の
    同時通訳が止まり、堂々の意見が述べられるシーン。このおそらくは
    作品の骨子にあたるであろう台詞。

    泣きました。

    一人でも多くの被告を救うため、あるいは贖罪のため、あるいは
    家族のため、全身をかけて凛と立ち向かう敗戦国の弁護人達。
    その姿は、この難しいテーマに凛として進んでいくこの若い
    カンパニーの作家や役者達の姿と重なります。これぞ演劇の醍醐味。

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    2007/12/03 13:10

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