ぬるくてゆるい歴史物
劇団がこの大きな劇場(豊島公会堂・840席)を選んだのにはそれなりの理由があるのでしょうが・・・・・。これぐらい大きいと声を届かせるためにどうしてもゆっくりとした台詞回しになり、コメディには不向き。テンポが間延びしてしまって、全くコメディになっていないし、といってリアルな歴史物にもなっていない。音響や効果、舞台美術、ライティングなどが不十分で、緊張感のある舞台にするには、これらにもっと力を入れるべきだったと思います。あの美術では、とても場を創りきれていない。体一つと声だけで観客を惹きつけることができる役者さんがいるなら話は別ですが・・・・・。そうでないことは演出の方も重々承知で歌手や日舞を入れたのだと思いますが、それでもゆるかったです。あ、8倍速の飲み比べのシーンは楽しかったです。着付けもきれいでした。