テノヒラサイズの人生大車輪2011 公演情報 テノヒラサイズ「テノヒラサイズの人生大車輪2011」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    七人の独白と小道具の七変化
    どこかわからない一室に閉じ込められた七人の物語。

    七人の独白と七変化する小道具で物語が進んでいきます。推理を楽しみながらそして予期せぬ結末へ

    ネタバレBOX

    なぜ監禁されたのか、どうやって脱出するのか、誰がやったのか。閉ざされた空間で誰も信じられず疑心暗鬼の中、何とか答えを出そうとそれぞれの監禁に至る心当たりの秘密を語りだします。
    この中に犯人がいるかもしれない。共犯がいるかもしれない。4人のうち3人は確実にうそをついている。自分だけが被害者かもしれない。など緊縛した心理状態が続き、観客を引き込みます。

    各人の秘密は笑いあり、悲しみあり、人生への示唆ありでそれぞれ意義がありますがその時点では何の関連性も見出せません。最後にヤクザの下っ端が自ら犯人であることを明かし、難病の女性との結婚と死別を語り、そこで全ての話が笑いと納得感と共につながっていきました。楽しめる脚本でした。

    演出としてはパイプ椅子を舞台セットや小道具として利用するアイディアはとても良いですね。特にジェットコースターは面白い。見た目も動きもそれらしく表現されていて観客へのインパクトは大きいと思います。

    また警察官がUFOに連れ去られるシーンは表現が巧みでした。役者さんの動きと照明が見事に組み合わさって本当に引き上げられているかのようでした。

    次回も東京での公演を期待したいですね。
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    <備忘録>

    別れさせ屋の中島は依頼通りに男を別れさせるべく活動しているうちに、自分と趣味が会い自分を理解してくれるその男を好きになってしまう。元々の彼とも別れてしまう。だがその男も別れさせ屋だった。男も中島を好きになるが、お互いに作られた人物を好きになっていた愛の整理屋は、偽りの愛に踊らされ、自らの愛を壊してしまった。

    島本は、正義と友情の狭間で悩むが正義を取り、友や仕事を失ってしまう。

    ホステスの山下は、小さい頃父に捨てられ、母に先立たれ、親戚を転々とするも不幸の連続で、働いてもアル中になり、事件を起こしヤクザに追われる身となる。そんな所を腹違いの弟が救ってくれた。だが交通事故で失ってしまう。

    警察官の山田は宇宙人にさらわれ、帰されるが誰も信じてくれない。警察署では閑職に追い込まれてしまう。

    役者は、子供の頃先生から貰った言葉のお礼に、亡くなった先生の、引きこもりの息子を救おうとする。主演映画でメッセージを伝えようとするが息子もこの世を去ってしまう。

    ヤクザの下っ端は、難病の女性と結婚するがすぐに先立たれてしまう。二人の思い出に影響を与えた5人に感謝を伝えるために、占い師のアドバイスを受けて今回の監禁劇を企てたのであった。

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    2011/09/19 23:27

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