満足度★★★
脚本はいいと思うけれど。
学生の頃、よく日活映画を観に行った。
そう、そのころの日活は清純な青春映画なんてやってなかった。
「日活ロマンポルノ」であった。
その中で、最も興味を惹いたのはSM。 特に原作:団鬼六の作品だった。
団鬼六自身を描く芝居があるというので観に行った。
月蝕歌劇団。 いつも、チラシを見てそそるものがあったけれど、今回初。
団鬼六の小学生時代から描いていったが、ただ事象を並べたものではなく
中々に興味深かった。 ただの官能小説家ではないとは知ってはいたが、
氏の文学的才能を示すエピソードもあり、改めて団鬼六という小説家を知った
気がした。 また、英語が堪能だったことは新しい発見だった。
さて、作家・団鬼六を知るうえで興味深いものであるが、演劇としては
どうなのだろう。
役者たちの稚拙な演技が多く、見始めて失敗したなと感じてしまった。
若い女優が多い。
少ない中年の男優たちは彼女たちをしっかり引張って欲しいのに、
逆に足を引っ張っている感じだった。