満足度★★★★★
子供に観せたい演劇ですね。
感受性の強い小学生位の子供が見るのに最高の舞台だと思います。話は親しみやすい内容で単純でわかりやすいし、見ていて楽しい舞台です。
何より、そこに「なぜ生まれてきて存在しているのか?」、「子供たちはなぜ離れていくのか?」、「どうして死んで終わりなのか?」という問いが大きく表現されているからです。子供には、それは大きな謎として心の中にしっかりと刻まれることでしょう。本で読むより舞台の俳優さんたちと時間を共有する観劇体験のほうが、ずーっと心に残りますよ。理科系の学科では必ず実験をするでしょう?それと同じです。 私みたいな大人で原作も読んでしまった自分としては、「人間、そんなものでしょう」と納得してすぐに忘れてしまう気持ちがもの悲しいですね。 俳優では尾身さんが光ってましたね。演劇パンフレットの中で佐川氏が「ゴールド」と表現していましたが当たりです。舞台を降りると小さくて目立たないのに、光が当たる舞台に上がると輝く、そんな人に見えました。