『シバイ~演劇オブザデッド~』 公演情報 The Dusty Walls「『シバイ~演劇オブザデッド~』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    ゾンビの好きな方にはオススメ
    最近、なぜか小劇場劇団ではゾンビネタが目立つようだがそんなにゾンビ愛好家が多いのだろうか。

    それともゾンビを出せばインパクトがあると思っているのだろうか。

    私は映画でもゾンビものは大嫌いで絶対に観に行かないので、今回も普通なら観ない芝居だが、劇団8割世界の主宰・鈴木雄太が久々俳優として客演するというのでそれだけを目的に観に行った。

    ゾンビは、襲われた人間が同化するという原理が吸血鬼や日本の化け猫と同じで、劇中の松井の台詞ではないが、私は「生理的に受け付けない」(笑)。

    “ノンストップホラーコメディ”とうたっているが、コメディーという印象は薄かった。

    ネタバレBOX

    結論から言うと、お目当てで観た鈴木雄太は芝居が巧いということはよくわかり、それは収穫だった。

    彼が終始、安定感ある演技でこの芝居を支えていたと思う。

    脚本家の竹山(竹田桂)がなかなか面白いキャラで笑わせる。

    佐倉一芯は、劇中劇の演技にリアリティーがあってよかった。

    人気女優高木役の三井智映子とマネージャーの布施雅英、演出助手の鈴木若菜も印象に残った。

    演劇についての諷刺・自虐ネタには苦笑した。

    しかし、ゾンビになった役者たちが芝居をするというだけでも気持ちが悪いのに、小林(小林達明)がブリーフ一枚のだらしない格好で「セックスしたい」と舞台をウロウロするので、よけいに気持ちが悪くなった。

    しかも小林が“素人童貞”だったので、竹山による復活の儀式が失敗したというお下劣なオチには呆れた。

    高木の出演する深夜ドラマの内容がわざとらしくて聞いていて全然面白くない。誰もが知ってる内容でもないことを舞台上で話す場合、とってつけたような複雑な内容にしないほうがよいと思う。

    高木がタランティーノのオファーを断ってこの芝居に出るという設定も作為的すぎてシラケた。

    要するにコメディー部分があまり面白くなかった。

    劇場入り口近くの前から2列目が遅れてきた客のために空けてあり、それが一番見やすい特等席というのもやむえない配慮かもしれないが引っかかる。

    開演ギリギリや遅刻してきた数人がちょうどぴったりと収まり、遅く来たほうが良い席に座れるわけだ。

    この劇場、ほかの劇団だと遅く来た客は後方の悪い席に座らされるのだが。

    案の定、目の前に背の高い男性がすわり、視界がさえぎられて大変見づらくなってしまった。

    ほかの会場では、スタッフが補助用に前の列に椅子を置くと「見えづらくなるから前に移りたいんですけど」と言って強引に移ってしまう常連客もみかけたことがあるが、こちらはそうもいかない(苦笑)。

    カラーのパンフレット付きだが、血まみれの俳優の顔写真なんてあえて見たくない。また、どうせなら出演者のひとことくらい入れてほしい。

    それよりももう少し入場料を安くしたほうが良いのでは。

    私の実感では3000円までが妥当な芝居だと思った。





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    2011/09/03 10:30

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