ゲゲゲのげ ~逢魔が時に揺れるブランコ~ 公演情報 オフィス3〇〇「ゲゲゲのげ ~逢魔が時に揺れるブランコ~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    改めて、えりさんの凄さを思う
    レストランで、たまたま、この舞台の構想を熱く語るえりさんの想いを座り聞きして以来、観劇の日を心待ちしていました。

    えりさんは、確か私と同い年。この作品は、27歳の時に書かれたそうで…。

    いやあ、御見逸れしました。

    私は、22歳で、放送作家新人賞の佳作を頂きましたが、その後、ラジオの仕事をし、27歳の頃には、普通の主婦で、子育て真っ最中でしたので、当時、同い年のこんな才気ある劇作家が世に出ていたことを知らずにいました。
    もし、その時、書き続けていても、こんな凄い作品を物すことはできませんでした。

    30年近い時を経ても、全く古さを感じない素晴らしいクオリティある作品でした。

    松村武さん、以前からいい役者さんだと感じていましたが、今回益々好きな役者さんになりました。

    茶飲め小僧役の女優さん、素晴らしい!と感じ、後で、お名前を確認してビックリ!家族とご縁が深い女優さんでした。加藤亜依さん、凄い存在感でした。
    そうそう、加藤さんは、学生時代に、えりさんの目に留ったのだそうで…。

    こういう、珠玉をみつける目も、えりさんは凄い才能があるのだと痛感しました。

    中川君の歌唱は、やはりいつ聞いても魔法ですね。

    ネタバレBOX

    昔、流行った感じの手法の芝居でした。

    でも、全く古さは感じません。昨日、50代のえりさんが書いたと聞いても、納得してしまいそう。そういう、確かなクオリティのある作品でした。

    ただ、残念なのは、小学生達が集団で、ワイワイ騒ぐと、台詞も歌詞もはっきりと聞き取れなくなる点。1年もワークショップを繰り返したそうなので、もう少し、この部分を鮮明に観客に届ける工夫をして頂きたく感じました。

    広岡さんが、八面六臂の大活躍で、大変そうでしたが、役を替わる所が、手際がよくないような演出をあえてしていて、そこが、ご愛嬌でした。愉快で、楽しかった!特に、えりさんと母が二人になっての顛末が刺激的!

    鬼太郎の中川さんは、下駄での殺陣や、タップ、目玉親爺との腹話術的な声の変化等、歌はもちろん、全てにおいて、見せる芝居が卓越していました。
    初演では、この役、誰がされたんでしょう?
    今、観ると、中川君以外考えられないはまり様でした。

    他には、若松さん、吉田さん、奥山さんの若手3人と、安定の村松さん、馬渕さんに目を引かれましたが、とにかく、茶飲め小僧の加藤さんは、才能満載の張り切り振りが、こちらまでエキサイトする高揚感を与えて下さって、今後のご活躍が益々楽しみになりました。

    ストーリー自体の繋がりは今ひとつハッキリとはしないものの、誰かを失う喪失感は、痛いほど、胸に響く素敵な舞台でした。

    いつもは好きになれない劇場ですが、舞台の設置が、客席を、いつになく、観やすくしていて、ありがたく感じました。

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    2011/08/16 22:51

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