トロンプ・ルイユ 公演情報 パラドックス定数「トロンプ・ルイユ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    地方競馬の情景
    正直申し上げて競馬というものをあまり知らない。だから女性の野木さんがこれを書いたのにまず、驚く。更に彼女には大好きな競走馬がいて、今は現役を引退して北海道で種牡馬として暮らしている「タイムパラドックス」のMEMORYが当日パンフに記されているのだから、もしかしたら、「パラドックス定数」はこの馬からとったんかいな、なんて勘繰ってしまうのだった。笑

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    舞台は地方競馬の馬舎を軸に6人のキャストが馬になったり人間になったりするのだから、シリアスな物語と言うよりも、ユーモア溢れた物語だった。特に小野ゆたか扮するロンミアダイムは小野自体が馬なんだか人間なんだか、識別が難しいくらいなのだ。笑

    元々、小野は人間からすこ~しばかり、かけ離れた才の持ち主というか、動物顔なので、こういった馬役にはぴったりのはまり役なのだとも思う。こう書くと小野は「俺は馬じゃねえ」なんて抗議したい気持ちにもなるだろうが、「いあいあ、実は君は馬だったんだ。人間だとばかり思ってただろ?」なんて、まるで母親のように顎の急所をなでなでしながら愛しみたい。

    そんな訳でこの物語は地方競馬の競走馬として飼われている馬6頭と馬主、調教師ら、競馬場での予想屋と実況中継など、まんま競馬場での情景を綴った舞台だ。その中でも、競走馬に視点を当てて、馬同士の会話や気持ちを描写していたのが実に面白かった。

    物語に重ねるように投入された音楽や、リズムの良いテンポは映画「シービスケット」のような活気と上品さに満ち溢れていた。楽しかった。

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    2011/08/13 12:00

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