チャイムが鳴り終わるとき 公演情報 オーストラ・マコンドー「チャイムが鳴り終わるとき」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    雰囲気は好きです。
    舞台セットから開演に入るながれなり、雰囲気はとても好きです。
    ただ、綺麗に纏まってしまった感じがしました。

    ネタバレBOX

    会場に入るとシンプルながら印象の強い舞台セットが飛び込んでくる。
    舞台上は教室を切り取ったような教壇と椅子が綺麗に並べてあり、舞台の両袖では天井に向かって複数の椅子が連なって真っすぐに伸びていき、上からは複数のスポットライトを交互に照らすことで木漏れ日のような表現。このままここで寝てしまいたくなるような心地よさ。

    開演が近付くとスッと袖に伴奏のMOGMOSさんが静かに引き始める。斬新で自然な感じではあれど、「開演なんだな」と思わせる演出は美しい。

    役者が出てきた第一声、声が枯れている…。その後出てくる役者も数名声が枯れてたので、バリバリ声を張る芝居になるのかな、と思わせながら実際は終始穏やかな雰囲気であった。

    小学校の同窓会で10年ぶりくらいに出会うところから舞台は始まり、この物語のカギとなる3人(凪・実果・幸田)を中心として、過去と現在を行ったり来たりする展開が始まる。

    まずはこの時代の転換、主に椅子を床に叩きつけることで表現するのだが、音の強さにビクっとしてしまった。その後も身構えてしまうことで都度集中力が途切れてしまった。ちょっともったいないなと。
    全体的にストレートな表現の作品であったので、静と動の表現が単調な感じもあり、ちょっと面白みに欠けてしまった感があった。

    脚本・演出にも少々強引なとこがあると感じてしまい、特に泣きのシーンは泣くありきだったような気もする。
    その他もハケルことが先決でハケル理由にもう少し工夫が欲しかったなと。

    最後に母親が自殺する場面で作りものの人形を落とすというのは、せっかく作ってきた世界観が壊れてしまったかなと。
    そして最後、人形のかつらと思えるものが舞台中央に…。
    演出なのか、ミスなのか。結局終演後もずっと舞台に残っていたので、演出であったとすればかなり不気味な感じでした。

    映像として表現するには十分なのだろうが、これだけの広い劇場でシンプルな舞台セットとするなら、全体的にもう少し突きぬけても良かったと思います(好みですが)。

    雰囲気が好きなので、個人の好みとしてはもう少し個性の濃い芝居であったものが見てみたいです。

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    2011/08/11 15:31

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