【全ステージ無事終了!ご来場ありがとうございました】みきかせプロジェクトvol.3 「流星群アイスクリン」 公演情報 みきかせworks「【全ステージ無事終了!ご来場ありがとうございました】みきかせプロジェクトvol.3 「流星群アイスクリン」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ラムネ組観劇
    みきかせリーディングは初体験です。

    個人的に、朗読劇と通常演劇の中間にある「詠み芝居」が好きで、以前はそういう企画によく行ってたのですが、みきかせプロジェクトは、固定ファンが多い印象で、私のような個人客は招かれざる客のようで敷居が高い気がして、遠慮していました。

    今回、チャリT企画と8割世界、どちらも気に入った作家の劇団の組み合わせだったので、この機会にぜひと思い、出かけました。

    チャリT企画は脚本・構成・演出が絶妙で、「みきかせ」の特徴を生かし切って、独自色を出した。

    8割世界は俳優たちは熱演したが、作品に無理を感し、精彩を欠いてみえた。

    私の感想としてはチャリTが☆5、8割世界が☆3で、2作平均で☆4の満足度でした。

    「みきかせ」という上演スタイルも親しみやすいし、未知の劇団を知る、あるいはお気に入り劇団の別の顔をみることができるという意味でも、大変優れた企画だと思うので、

    主宰のかたには、ぜひこれからも続けていただきたいです。

    ネタバレBOX

    <チャリT企画>

    3月11日直前から今日までのチャリT企画をめぐる出来事と、周囲の社会状況を並行させ、ドキュメンタリータッチで描く。

    日頃から楢原拓のツイッターを読んでいたので、「ああ、そうだった」と懐かしい気持ちで聞いていた。

    劇団員の独白部分は楽屋落ちと言えなくもない内容なのだが、エピソードの一つ一つが面白いので気にならない。

    特に松本大卒の独白は最高に面白い。

    淡々と時系列で震災や原発事故の状況を読み上げる熊野善啓の格調高いリーディングが全体を引き締め、ユーモラスな劇団員たちのエピソードと好対照を成す。

    水素爆発を思わせる煙の効果とあいまって、刻一刻と深刻さを増していく原発事故の状況が観客にも伝わる。

    地震発生当初、目先の公演のことに関心が集中していたが、否応なく震災後の社会状況の変化に巻き込まれていく様子を表すように、劇団員の個人的な話が消え、全員が社会状況を語り始めるラストへの収束が見事だ。

    キャンディーズネタはご愛嬌。楢原自身が「キャンディーズ誕生の1973年9月1日の翌日」に生まれ、「僕はキャンディーズのたった1日違いの弟、僕の人生はキャンディーズと共にあった」という内容の台詞があるが、彼はもっと若い人だと思っていた。それともこれは誕生日だけ1日違いという洒落でしょうか?



    <8割世界>

    かなり期待が大きかっただけに、自分が想像していた完成度との落差が激しかった。

    「お客様を疲れさせてはいけない」というのが鈴木雄太の持論と聞いているが、正直観ていて長さを感じ、途中で疲れてしまい同行者も同じ意見だった。

    ラジオドラマの収録風景を観ているようで、SFをラジオドラマでやるのと同種の難しさを感じた。ラジオと違い、演じ手の姿が見えるだけに表現の限界を感じ、作品世界の面白さがあまり伝わってこなかった。

    短縮版だけに、名場面をつなごうとして焦点がぼやけてしまったかのよう。

    本編を観ている人やヒーローものが好きな人は楽しめるのかもしれないが、初見には優れたダイジェスト版ではあっても訴えるものが弱い。

    俳優陣では鈴木啓司が群を抜いて巧い。

    情報局員の大士蓉子は滑舌がよく聞き取りやすい。

    小林守も個性的ないくつもの役を達者に演じ分けた。

    作品世界の一端が一番伝わってきたのは、コヤスミ課長の高宮尚貴の演技。
    家族を失った憎しみから復讐を誓う台詞に説得力があり、非常に演劇的で重厚感がある。しかし、前後のストーリーが駆け足なので、この重厚感が生きない。

    ミササギの佐倉一芯も緊張感を保つのに精一杯の印象。

    他の芝居で観た飛山裕一のキレのある演技を楽しみにしていたが、今回はかすんでしまったように感じ、残念。

    ケレン味の強い作品を選び、才気走って足をとられたように思えた。

    4

    2011/08/09 11:10

    0

    0

  • KAE様

    一時停止ボタン!

    まさしく言いえて妙の表現ですねぇ。確かにちょっとずれても違ってきますものね。「間」は「魔」に通ずってやつですよね。

    そういう妄想脳内公演というのは配役考えるのが楽しいんですよねぇ。考えるだけならタダだしね(笑)。

    私もよくやります。以前、俳優さんのブログに書いてそれを読んだほかのかたが「またやってるんですね。妄想!よく考えますねぇ(笑)」と呆れられました。

    最近はツイッターで俳優さんに直にリクエストするんですが、たまに関係者から反響があるので、瓢箪から駒で実現するといいのになぁと、これまた妄想しています(笑)。

    2011/08/13 13:04

    きゃる様

    松本さんの台詞の間は、絶妙でしたね。

    観客の意識をきちんと測定して、笑いが起きる瞬間で、一時停止ボタン押すような、職人技を感じました。

    今回のみきかせ4団体を観て、勝手な脳内キャスティングによる、自主企画公演を妄想しました。

    中尾さん演出の、「白野弁十郎」を、熊野さんや味わいのキミ役の女優さんや、他にも、8割から二人の出演で、観てみたくなりました。バックがいない私には、あくまでも妄想公演ですが。(笑い)

    2011/08/12 13:50

    KAE様

    コメントありがとうございました。

    8割世界についてはあまりにも期待しすぎたのかもしれません(笑)。

    私も昔は好きで戦隊ものをよく観てました(笑)。ただ、今回はリーディングのせいか、あまり面白く感じなかったんです。

    みきかせの形式としての面白さもイマイチ伝わらなかったというか。

    そのなかで鈴木啓司さんの安定感と高宮尚貴さんの表現力には感心しました。

    鈴木雄太さんには、ぜひ、今回とは違うタイプの作品で、また参加していただきたいと思いました。

    チャリTは演出がなかなか面白いと思いました。

    松本さんは台詞の「間」がいいかたですね。ひとことひとことがとても面白い。

    2011/08/10 21:59

    きゃる様

    そうでしたか!

    8割は、あまりお気に召さなかったのですね。

    確かに、もし私が剛鉄村松のオリジナル公演を観ていなければ、きゃるさんと寸分違わぬ感想になっていたかもしれません。

    私は、とにかく、よくあれだけの作品を手際よくカットしたな!とそれにばかり目が行ってしまいまいたから。

    それに、私、昔「ウルトラマンエース」の大ファンで、高校時代、誰も聞いてくれないのに、昨夜の粗筋をクラスメートに熱く語ってた戦隊モノ大好き少女でした。(笑い)

    チャリTの方は、「ねずみ狩り」を10日に予約したのに、間違って王子に行き、観そびれ、改めて予約し直したら、震災で、結局行きそびれた身でしたから、あの頃、私も気になって、毎日、チャリTのHPや楢原さんのツイッターを見ていました。
    ですから、やっぱり、個人的思い入れも多く、見終わって数日経過して、より、あの作品の出来栄えに感心しています。
    松本大卒さんの台詞の言い方に、一瞬心が靡きそうでした。(笑い)
    井上陽水の「傘がない」を想起してしまいました。

    2011/08/09 23:08

このページのQRコードです。

拡大