東京モダンガールズ 公演情報 おおのの「東京モダンガールズ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    コミカルな描写
    もっと真面目な舞台なのかと思いきや、全体的にコミカルな演出だった。主軸は1911(明治44)年9月に『青鞜』が発刊されることになった経緯、また廃刊になるまでの経緯を綴った物語。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    自己の思想を実生活の上で嘘いつわりなく表現し、奔放に恋をして、22歳の時に“塩原事件”で世間を騒がせ、やがて作家として開眼。1911年、女性だけの手による文芸誌「青踏」が発刊され、ここで当時25歳の平塚らいてうは。「元始、女性は太陽であった」から始る文章を発表した。

    「青鞜」は、青鞜社概則第一条「本社は女子の覚醒を促し」にはじまる力強い文言のもとに、当時の女性が抱えていた問題に正面から向き合い、自らの意見を社会に発信していった。当時一般的であった良妻賢母の思想に反する「青鞜」の出版は注目を浴び、賛否を交えて「新しい女」論争を引き起こしていきつつも、5歳年下の奥村との恋に溺れ、女として目覚めたのをきっかけに「青鞜」から離れ、伊藤野枝がこれを引き継いだ。しかし野枝自身も自らの不倫沙汰で波乱な人生を送り「青鞜」は1916(大正5)年の第6巻第2号を最後に無期休刊となり5年の歴史を閉じたのだった。

    全体的な感想としては、コメディタッチで描かれていたので楽しく観られた。個人的には伊藤と姑・ミツのバトルが面白く、いつの時代も嫁姑問題が解決することはないのだ。ミツ役の吉田は、こういった役がハマリ役で絶妙だった。

    結局薬局、“新しい女”の元祖だった平塚も伊藤も自らの恋によって、大義名分だった「青鞜」から外れ、ただの一人の女としての生き方を選んでいるのだから、日本の女性の在り方にさまざまな疑問を投げかけはしたものの、落ち着くところに落ち着いちゃってるのだ。笑

    辻(野枝の夫)役を演じた江戸川の演技力に魅せられた。どちらかというと、辻の家族の情景にハマッタ!



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    2011/08/03 23:34

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