満足度★★★
評価が大きく分かれていたのですが・・・
この芝居、ユーザーの間でも評価が大きく分かれていたので、
自分が観てみてどう感じるか、というのが楽しみであった。
で、観終わった後の正直な感想としては、私はイマイチ派……。
もうすでに、多くの方がおっしゃっていることながら、
今回の台本の素材として、青ひげと、ジャンヌ・ダルクの物語がある。
ただ、比重は後者の方が大きいと思う。
そして前半部は、ジャンヌの物語を徹底的に卑俗的に
パロディ化したナンセンスなもので、
もし、ジャンヌの熱烈なファンだったら、怒ってしまうのではないか、
と思われるほど。
まあ前半のすべてを「学芸会」とは私は思わないし、
面白く感じた部分もあったが、例えば、「戦闘シーン」など、
幼稚かなあ、とも思ったし、しかもそれが何回か繰り返されるんですよね。
ここはもうちょっと考えた方が良いかも。
しかしながら、後半になるにつれて、雰囲気は変わり、
「ジャンヌ伝説は嘘で塗り固めたもの」でありながらも、
そこに各人物の悲哀や切なる思いが見られるようになる。
すでに指摘されていることながら、私も気になったのは、
この前半部と後半部のつながりである。
もちろん、前半は笑いを取りながらも後半はシリアスになっていく、
という作りは良く見られるもので、それを狙うこと自体が悪いわけではない。
ただ、今回の話では、ジャンヌは聖女ではもちろんなく、
それどころか、前半でははすっぱなウソツキ女として描かれてしまっている。
それ自体を私は悪いとは言わないが、ただ、そうなると、
後半の展開に正直、違和感を抱いてしまったのである。
パロディ的にやるのなら、むしろ徹底的にナンセンス路線で
押し進めた方が良い気がするし、多少路線転換するにしても、
前半のナンセンスさを前提に作っていかないと、
後半のシリアスな場面が良いと思った人は、「じゃあの前半はなんだったの?」
と感じてしまうと思う。
あるいは、後半を生かすのであれば、前半をあまりに卑俗的にするのは避けて、
下品にならない範囲で笑いを取っていく方が良いように思った。
そんなわけで、公演自体は期待を持った分少々残念だったのだが、
以下は演劇自体と全く関係ない話で、終演後挨拶で、
500人動員達成ということで、ボスから受付嬢(?)に公開プロポーズが
されてしまい、その返事も○印ということで、おめでたい話がございました。
そういうわけで(?)、一応3Pにします。