満足度★★
微妙な所
ジャンヌ・ダルクと青髭公の伝説を絡めて紡がれた物語。
観に行く前、どんな劇団か知らなかったものでがっつり古典を想像してしまったのが間違い。
キメる所はちゃんとキメてるが、ほぼ全体的に、コメディ。
想像と現実のギャップに戸惑ったのは私の個人的な話。
だが、どうにも違和感。
作品全体にB級映画的良さをとても感じる。
役者も力を尽くしている。
ように思える。
のだが、どこかひっかかるのは、
「ひょっとしたらB級を狙ってるのかしら」
という考え。
狙ってるのだとしたら、作りが、演技が、粗い。
「学芸会みたいだった」と感想書いてる方がいたが、
それも一理ある。
全力の芝居だったらとても好感が持てる。
あのラインを狙って作っているなら、作りこみが足りない。
ただ、そこの所がどうにも読めない。
読めないし、演技についても、
観始めは距離感やコミュニケーションが半ば崩壊しかかっている所も多い台詞のやりとりにげんなりしてくるんだが、
芝居が進むにつれ、慣れてくると、
「面白いんじゃないか」
と思ってしまう。
だから、なんだか不思議な感覚。
しまいにはちょっと感動して涙ぐんじゃったりもしちゃう自分がいる。
ジャンヌ・ダルクの物語だから、ってのも一つにはある。
芝居を観る傍ら、脳内ではリュック・ベッソン監督の『ジャンヌ・ダルク』が再生されていた。
涙ぐんだのも、ひょっとしたらこれが原因かもしれない。
芝居に涙をそそられたのか、
はたまた単なる思い出し泣きなのか。
だから、非常に、不思議な気持ち。
なんとも言えない。
以下はネタばれとなります。