NUMBERS-再開ー【無事閉幕。ご来場ありがとうございました。】 公演情報 Sun-mallstudio produce「NUMBERS-再開ー【無事閉幕。ご来場ありがとうございました。】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    素晴らしい四作品
    前回は震災で公演中止になってしまって観られなかったので。
    今回、再開にてようやく観ることができました。
    こんな贅沢な企画、一回観劇だけではもったいない!
    というわけで、最終日の昼と夜の二回観てきました♪

    確立をテーマにした公演ではありつつ、ニュアンスとして取り込んではいたものの四作品のうち忠実にテーマに沿っていたのはDART'Sだけだったような気がしますが。
    しかし、それにつけても四作品とも素晴らしかった!
    クオリティの高さが半端ないショーケース公演でした♪

    作品によってカラーがあって、そのカラーに合わせた演目順がまた良かった。
    あの順番以外には考えられませんね、やっぱ(笑)

    ウチワがいただける抽選は、どうやら毎回違ったようなのですが。
    千秋楽では、全員プレゼントで無事いただいて帰ることができました♪
    ありがとうございました!

    ネタバレBOX

    トップバッターはDART'S、今回もっとも楽しみにしていました。
    四作品の中でも、異質な作品。
    本格的サスペンスを上演し続けてきたDART'Sですが、今回は短編ということで・・・他の部分がそぎ落とされ恐怖の部分だけがむき出しに。
    怖いのなんのって!!
    明転直後、眼が流血で塞がれた男女が手足を縛られて部屋中に転がされている。
    もうそれ見るだけで、一気に恐怖の世界に引きずりこまれました。
    数人の男女の中で、他の男女と違う異質な状態な人が、ふたり。
    ひとりは、眼が血でふさがれてなく、ひとりはお腹からも大量出血。
    それぞれ何かキーとなるんだろうと思っていたら、やっぱり。
    犯人が薄ら笑いを浮かべながら、ぱかっと眼を開けた瞬間なんてもぅ、内心ムンクの叫び!
    二回目観るとわかった上で観ているので、いかに犯人が入れ替わりを図っているかが節々で細かくみえて、より凄さがわかりました。
    ラストシーン、初演では扉が開かなかったそうなのですが。
    やはりあそこは開いちゃった再開版のほうが、より救いがなくて演出的に良かった!
    そこから先の時間が続いてしまうほうが、そこで終われるより、救いがない。。。
    DART'S素晴らしかった!!秀逸でした!
    映像作品のように、映像効果や効果音での後押しなどなしに、そこに存在している人間だけでここまで恐怖を具現化できるなんて!
    グロいのも、怖いのも、苦手分野なのに・・・それでもこれだけ取り込まれてしまうくらいの質の高さでした!

    そのDART'Sが残していったとんでもない空気を(笑)、すこーんと一層したのが世田谷シルクさんでした。
    とてもビジュアル系な舞台、えみりゆーなさん以外は全員男性で、しかもALLイケメン。
    往年のアイドルえみりゆーなさんのパチンコ新台が登場した日の、とあるパチンコ店でのお話でした。
    50代なのに、10代くらいにしか見えないというおそるべき整形技術。
    普段ゆる~いのに、マイクパフォーマンスは激熱で、でも甘えたな店長。
    個性的な客に、個性的な店員。
    新台が出る日にそこに集まった個性的な人々で、すっちゃかめっちゃかなお祭り状態になった店内で巻き起こるお話が、歌とダンスも織り交ぜつつ、とってもエンターテイメントで、見てて楽しかったです♪
    えみりゆーなさんのアイドル時代の逃避を表現したあの人体技はすごかった!
    そして、熱気と大量の紙吹雪を舞台上に残したまま、休憩時間に(笑)
    あの紙吹雪片付けるの大変そうだと思って見ていたら、特殊な機材を使ったりすることなく、案外古典的に出演者総出で片付けきってました☆

    休憩明けは、The Stone Ageから。ブライアントを観るのは初めてになります。
    ヘンドリックスとブライアントで作演違うかたなのですけども、それでも同じ共通の空気が流れているように感じました。
    おもしろくって笑えて、どっかせつなくて感動もできる人情話。
    アカシックレコード的な「台本」どおりに、自然界を演出する神仏的存在の黒子のお話でした。
    その設定がまずおもしろかったのですが。
    役者さんが関西出身の方ちらほらで、関西弁丸出しで、言い回しも関西風だったりで、ツアーじゃないのに東京のショーケースに関西が混じってるのが不思議な感じでした☆
    それはアドリブ?ハプニング?それとも台本どおり?という台詞や展開もあり、爆笑につぐ爆笑で四作品中で一番会場は沸いていたように思います。
    隊長のあやまちの例えに、ひねりが足りなかったのが心残り。
    たとえば一反もめんの見間違いが「木にかかった白い布」ではあまりに普通
    、「じいちゃんの白いふんどし」くらいのひねりが欲しかった。。。

    最後のトリは、同居人さん。まったくの初めてになります。
    最後にふさわしい、静かなしっとりした男女ふたりの会話劇。
    急ブレーキの効果音からの、幼い子供の悲鳴。
    その後に、紅い照明に照らされた空のワイングラスが、そこにはない紅いワインを映し出しているかのようで、血も連想され。
    直前のThe Stone Ageの笑いの渦から、一気に空気が締まる始まり方。
    普通に夫婦喧嘩をしているのかと思ったら、手元には離婚届けがあって。
    そうかと思えば、夫婦の間には連れ子を間に挟んでの確執があって。
    さらには、妻のほうは心を病んでいて。
    どんどん心の闇の深みに入り込んでいく感じがなんともいえない、しんとした余韻の残るお芝居でした。

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    2011/07/22 04:12

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