櫻の園 公演情報 TUFF STUFF「櫻の園」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    神奈川まで行った甲斐がありました
    開演時間前30分位から既に本編の序盤的に芝居は始っており、演劇部教師・里見先生が演劇部の演技指導をしているシーンから観たのだが、この演技がみな自然でびっくりしたほど。また指導が終わり、高校2年生らが掃除をサボり戯れる場面はリアルだった。これから観に行く方は少し早めに会場入りされると楽しめる。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    高校の創立記念式典では、毎年演劇部によって、アントンチェーホフ作「桜の園」が上演されるならわしとなっていた。この物語は演劇部の女子校生と教師が奏でる部室での情景と、本番当日、幕が開くまでを綴った物語だ。

    高校演劇をこよなく愛するワタクシとしては、この演劇は好みのストライクど真ん中で終盤、不覚にも落涙したが、女子高校生特有の不安定な思春期をごくごく自然に描写した舞台だった。女子校にありがちな同性に恋焦がれるさまや、一人の生徒の不祥事によって「桜の園」の上演を中止されそうになるさま、熱血先生で生徒思いの里見先生が教員室での出来事などを巧妙に描写していたと思う。

    彼女らの「桜の園」の上演は一回きりの最後の舞台だ。悲喜こもごも上演中止に追い込まれそうになりながら、部員らの人間模様を巧みに演出し涙を誘う。最終的にめでたく上演されることになり、生徒らは喜んで舞台に挑むのだ。そうして「桜の園」の最後の練習風景を見せるのだが、ここでの演技は今までと打って変わって学芸会レベルだ。そう・・、この演出も「高校生の演劇」を演じた結果だ。

    こうして本番の幕開けは桜吹雪の舞い散る中、彼女らの「桜の園」は始るのだ。この最後の場面はとにかく美しい。大きな一枚の絵画だ。やがて彼女らがこの女子校を卒業しても、それでも桜は毎年同じように咲いて同じように散るのだ。変わらず、同じように・・。

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    2011/07/16 22:29

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