ゲヘナにて 公演情報 サンプル「ゲヘナにて」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    不思議な世界
    太宰の生まれ変わりを自称する男を中心にシュールなエピソードが取りとめなく続き、煙に巻かれたような気分になりましたが、それが不思議と気持良い作品でした。

    太宰自身のことを思わせる心中の話などが出てきましたが、全体としてどういう話なのかはさっぱり分かりませんでした。しかし物語がなくても個々のシーンが美しかったり妙だったりで、ジワジワと印象に残りました。脱力的な笑いも魅力的でした。

    普段と配置を90度変えた、かなり幅広の急傾斜のステージや、台車を組み合わせて作ったタクシー、天井から吊り下げられた通路、下手の壁一面に並べられた照明などビジュアルにインパクトがありました。ステージ後方に見える、通常なら客席の壁にあたる、デザインの入った壁を黒い布で隠したりせず、そのまま見せていて作り込んだステージとのギャップが舞台の虚構性を強調していました。
    突然「ピンポンパンポーン」とお知らせのチャイムが鳴り、舞台も客席も明るくなって数秒間何も起こらない場面が、あたかも暗転による場面転換の逆バージョンみたいで不思議な雰囲気があって面白かったです。

    役者達は前に出て目立とうとする演技ではないのですが、それぞれのキャラクターが出ていて良かったです。
    特に太宰を演じた古舘寛治さんの演技なのか素なのか分からない飄々とした雰囲気が良かったです。
    バレエ『牧神の午後への前奏曲』の格好をしたニジンスキーが踊るシーンが強烈でした。

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    2011/07/11 00:21

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