最後の子 公演情報 ユニットR「最後の子」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    練習不足
    リーディング公演だからこそ観客を舞台側に引き込み想像させる力量がなかったら、家で小説を読んだ方がいいと日頃から考えている。今回の舞台は台本を読んでるのにも関わらず役者がよく噛んでツッカエタ!
    リーディング公演と打ちながら殆ど芝居として立ち上がっている「KAKUTA」のリーディング公演とはエライ違いだ。

    ネタバレBOX

    岸田理生の短編。岸田の本はどれも妖しい雰囲気に包まれていて幻想的である。特に、その文章の美しさや表現力には安易に空想の中に引き込まれてしまう。
    今回の物語は、世界の異変や子供を産む事が出来なくなった人類の末路を題材に、妻の体の中に宿った得体の知れない未知の生物を扱った物語りで、新種の異形が生まれるまでの物語だ。この生物は単に妻の腹を自分の意思で選び、腹の中を侵略し、これを媒体として自ら育つのを目的としているのだった。

    物語の世界感は壮大な伝奇でSFちっくな一冊なのだが、役者が数人で一度に吐くセリフは合っていないし、迫力にも欠けた。せめて衣装に工夫が欲しかった。普段着のような衣装では観客の空想力に水をさすようなものだ。まるで近所の公園で読み聞かせる感覚だ。更に宇宙を想像させる何かが足りない。本来なら暗黒の中空に漂う巨大な胎児をイメージできるはずなのに、そういったもの足りなさが観客の数を表しているのか20名足らずだった。

    これからのリーディング公演はそれなりの工夫がないと客足は伸びない。

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    2011/06/29 16:59

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