さすらいアジア 公演情報 壱組印「さすらいアジア」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    逆バージョン
    青年団の『カガクするココロ』『北限の猿』を観たことのある方なら解ると思うが、これらの舞台は、猿を人間に進化させるプロジェクトを研究している某国立大学の生物学研究室を舞台に、生命倫理の問題や日本人論、そして現代の若者の姿を鮮明に描き出す、「科学シリーズ」2本立て公演だった。
    今回の舞台は猿に視点を当て、猿側から人間を見たとき、人間に進化する為にはどうしたら良いかを描写したものだった。まさにダーウインの進化論!笑

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    舞台は猿山で生きる猿達。それらしきセットに梯子をかけてあり猿山の情景がなんともいえずのどか。キャストらの全員が猿の着ぐるみで登場し笑いを誘う。彼らは猿の生体やら猿同士の摩擦など人間世界とたいして変わらなく日々を暮らしていた。しかし彼らが6~10歳になっても結婚せず子供を生まない猿は価値がないとして間引きされてしまう、という噂が流れ、これに窮した猿達はこの猿山から脱出を試みようとする。

    しかし、なかなかいいアイデアが浮かばない。そんな時、彼らの中には研究者らに研究材料として飼われていた猿の清八が居た。彼はその経験から自分は人間に少しだけ進化したと勘違いしていた。ペットのように飼われていた情景を進化と勘違いするその滑稽さや人間に憧れて進化したいと考える猿の描写が面白い。

    後半になって猿の梅子が清八にお色気満点の求愛シーンはほのぼのとして可愛いらしい。結局薬局、アメリカとアジアの宗教の比較も絡め、猿も人間も自由がいかに幸せか、と括る。
    逆説から入り込み猿の視点で舞台を作ったのは面白い試みだと思う。どちらかというとコメディ。

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    2011/06/24 12:44

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