コクーン歌舞伎第十二弾 盟三五大切 公演情報 松竹/Bunkamura「コクーン歌舞伎第十二弾 盟三五大切」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    魅せる演目
    劇場入って、提灯が見当たらなかったのがちょっと淋しかった。

    全体的に美しいが重苦しいシェイクスピア悲劇みたいな印象、チェロ演奏がその世界を嘆美で現代劇な世界に変えていた感じで、魅せる歌舞伎だった。都合良く絵図面や百両が手に入る過程は、歌舞伎的な話の展開と思ったw。
    騙しと恐怖で正気を失い、怒りを爆発させるでなく内に秘め、雨の中、桟敷を無言で彷徨い歩く橋之助丈がカッコ怖く、迫力があった。
    小万と三五郎カップル、立ち振る舞いが綺麗で可愛かった。またこの二人の共演があったら見てみたい。なかなか難しいと思うけど…。

    因果応報やら刃傷沙汰、優美さとか見とれる様な演目も良いんだけど、コクーン歌舞伎はもうちょっと元気がある演目をやって欲しい。再演ものはもう良いんじゃないかな。といってタイトルがすらすら出る程、歌舞伎を見てないんですが。すみません。

    ネタバレBOX

    源五郎の人が好いのか騙されて、その挙げ句下男が主人をかばい、正気を失っていく様が怖く、小万の首をそばに置きお供え飯を喰らう表情と行動が何とも恨みがぽっくって・・それでも小万の首は帯に包み大切に懐に入れてる行動とか見てると、やっぱり一人の女を愛おしく想っていたんだな、と分かる。
    粋な芸者の小万が母となり幼子を扱う振る舞い方、源五郎に切られる無常の落差。
    三五郎は親孝行と忠義が報われず、二人の関連が分かった時点で何とも悲しい結末、悲惨なのに根っからの悪人がいないなんとも道理のいかない話。これが歌舞伎ってやつなのか・・自分、まだまだ見る修行が足りんのね。
    最後、舞台が廻りそれまでの生きていた人、亡くなった人が走馬灯のように現れては消え、しかし人生を謳歌している様な表情に少しホッとした。
    討ち入りの声が勘三郎丈でしたが、三味線とチェロの一角でじっと舞台を見ていたのが印象的でした。
    下男役の国生丈は、まだまだ頑張れって感じw。

    堪能したけど、次の演目は元気に劇場出て行ける題材にして欲しい!

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    2011/06/23 00:33

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