気分屋 公演情報 劇団あおきりみかん「気分屋」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    気分最高っっ!
    爆笑!!!感動!!!常々、演劇は敷居が低い方が良いと思っていて。学生向けにチケット代を安くして、高校生以下でもしっかり楽しめる作品にする。でも、じゃあ若くないと楽しめないかと言えば、大人でもしっかり楽しめる。あおきりみかんは、まさに自分の理想像の様な公演をするなぁ。と、勝手に惚れ込んでみる。気分屋、大好物でした。

    ネタバレBOX

    ブレヒトの演劇論を体現する様な、「な〜んちゃって」演劇。みんな物語に引き込まれてるけど、これって嘘だからねってポーンと突き放す。芝居見慣れてないからたとえがうまくないけど、20世紀の蒲田行進曲ならば、21世紀の気分屋なのではと思わせる会心の作品。

    物語が深みを増すのは、入れ子構造になっている物語の根底に悲しみがありながら全体を笑いで包む所にあるなぁと思いました。20年会えなかったお母さんに、結婚の報告をした娘が「でも、本当に好きなのかわかんないんだよね」って言うと、母親は「いいんじゃない、私もそうだったし。気分に負けて躊躇するより、一瞬一瞬を本気で生きればいいじゃない」という様な内容の持論を展開する。自分が無いように見える、気分で生きる母親は、重婚を信じる武将オタクの元夫を愛し、でも目の前の強姦殺人容疑者の男を叶わぬ愛としりながら愛する。この、母親に気分屋を感じ、悲しい場面で笑ってしまう性格には哀愁すら感じる。

    でも、そんな悲しさを感じる暇がないほど、驚く程の勢いで物語は進んでいく。時をかける少女も、織田信長も、アップルパイ刑事も、明智小五郎も、全部許容してしまう物語。全部強引にでも一つにまとまっていく様子は圧巻の一言。物語なんてしょせん嘘なんだけど、ここまで嘘を面白おかしく表現してもらえると、至福です。

    大屋愉快さんは、オンナの平和でもずぶ濡れでしたが、そういう持ち回りなんでしょうか……。面白いけど。

    0

    2011/06/19 23:57

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大