-1・マイナスワン 公演情報 劇団Turbo「-1・マイナスワン」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    めちゃくちゃ感動した!!
    初日の昨夜、観て来ました。
    難しいテーマながら、うまく表現していたと思います。

    最初ベタなキャラや小ネタでちょっとひいちゃったのですが、何だろ、それこそ中盤からTurboのように加速して、最後はめちゃめちゃ感動させられた!!

    今年も物凄い数のお芝居観てるけど、本当に最大級の感動!

    自分自身の中で膨れ上がる感情を処理し切れなくて、途中から、
      (これは作り物なんだから、フィクションなんだから・・)
    素晴らしい感動にくるまれたくて劇場に足を運んでいながら、逆に落ち着け、落ち着け、自分に言いきかせてる自分を発見して・・・。
    ほんとにバカみたいなんだけど、そんな事まで思ってしまった・・。

    それくらい、素晴らしかった、という事です。

    う~ん、何処をどうすれば観てる人は感動する、ということを、おそらくこの劇を創られた方は熟知してるんでしょうね・・。

    不覚にも、冷静な自分を忘れて、心地よい激情に流されてしまった。

    いい劇団を発見した。

    次回も必ず観に行きたいと思う!

    ネタバレBOX

    養護院を舞台にした孤児達と引き取りに訪れる親達のお話。

    前半はキャラを立たせるのに、個性を強調し過ぎた演技が目立ち、不自然さが気になる自分としてはちょっと入りきれず。
    役者さん達も、気のせいか少々固い感じ。
    ベタなネタやダジャレも空振りが多く、ちょっとひいてしまう。

    ストーリが動いたのは孤児達と親達が対面する頃から。
    舞台が舞台だけにしんみりする設定が多いが、それをコミカルに、重くなり過ぎないように描かれており、この頃からどんどん引き込まれていく。

    ペットショップの子犬と同じ、まだ個性が固まっていない年齢の低い方から引き取られ、中高生以上になるとなかなか引き取り手が現れない現実。

    養護院の孤児達全員と3組の親子が対面するが、結局引き取られるのは年齢の低い3人で、この辺り演出の都合もあるのか特に明かされてなかったが、実は引き取られる3人は血の繋がった実の姉妹という設定。
    3人は突然両親が事故で死に、残された3人の姉妹だった。

    経済的にもゆとりあり、それぞれの家庭で大切に扱われるが、3人の姉妹はやっぱり離れ離れになるのに耐えられず、申し合わせて養護院に戻る。

    それぞれの親達には無論養護院に戻るとは告げず、自分を探さないで、との置手紙を残して・・。

    折角引き取った子供が突然姿を消し、途方に暮れる3組の親達。

    失踪劇には養護院の先輩お兄ちゃん達がバックアップしており、引き取られた姉妹達の意志を尊重して神父さんにも告げず匿うが、ひょんなことから養護院内に居ることがばれてしまう。

    それぞれ自分が選んだ子供達を連れ戻したい親達と姉妹を守ろうとする孤児達。

    自分達が嫌われた訳ではなく、姉妹が離れ離れになるのが出て行った原因と知り、それぞれの親は3人全員を引き取ることを提案し、今度は親同士、それぞれ足の引っ張り合いが始まる。

    引き取られる孤児は3人組1セットのみ、一方引き取り手は3組で、どの親が引き取るにせよ、残された二組の親は納得できない・・。

    解決方法はないと思われた難題に、最後、奇想天外な結末が用意されている。

    とても夢のあるラストシーン、どんどん上昇していた自分の中の感情がどこかで弾けたような気がする・・・。

    う~ん、上手い、不自然にならない程度に神様の力を借りたりするところもロマンチック。

    そして、徹頭徹尾、慈愛に満ち溢れて温かく導く神父さん。
    この人の役柄が最高に素晴らしい。

    劇中挿む音楽の使い方がとても上手い。

    どこをどう創れば、人の感情の琴線を爪弾けるのか、この劇を創った方は、それを熟知しているんだろう。

    最初の頃少し硬さの見えた役者さん達も最後はそれぞれ最高の演技。

    素晴らしい劇団を見つけた。

    また次回も観に行きたいと思う。




    0

    2007/10/26 11:51

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大