-1・マイナスワン 公演情報 -1・マイナスワン」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.7
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  • 満足度★★★★

    素晴らしい!の一言です
    教会で育てている孤児を引き取りたいという、3組の夫婦が名乗りを上げてそれぞれの子供を一人ずつ引き取っていくが、その3人の子供達が姉妹だった為に、長女の亜矢は、思い悩む。

    養父母はとても可愛がってくれるけれど、やはり姉妹3人で一緒に居たいと言う切実な思いから、脱走して姉妹3人は教会に逃げ込む。

    3組の夫婦は教会に探しに来てそれぞれを連れ戻そうとするが、長女の亜矢が3組の夫婦を説得するシーン。



    すんごく感動しました。
    そして、泣きじゃくりました。
    亜矢演じる渡辺舞の・・生きながら引き裂かれるような表情にやられました。


    ここで、だーー!と涙(┬┬_┬┬)滝涙!



    そうして、シャッチョさん演じる富田誠が言います。


    「自分が本当の親だ!と言って幼子の両手をそれぞれ引っ張って離さない。子供は『痛い!』と泣いたので慌てて本当の親が手を離した。という物語があったけれど、我々は三方からそれぞれ手を引っ張って離そうとしない。ここで、全員が離してやったらどうだ。」と持ちかけます。



    ここでも、だーー!と涙(┬┬_┬┬)滝涙!



    結果、考えた挙句3組の夫婦が教会で暮らすことになります。



    3人姉妹のちっさい方の子役二人、あれって主宰(井上)の子供なんですって。


    たまたま、ラッキーだったのだけれど、ワタクシのお隣の席に松澤登紀子のお母さんがお座りになりました。


    で、劇団員の情報を沢山おしえてくださったのです!(^0^)
    いつもの通り、ワタクシが話しかけて色々教えていただきましたっ!(^^;)



    で、前の席にはこの劇団を10年位観劇してらっさる男性がいて、やはり・・劇団員に知り合いがいらして、その劇団員は親の危篤の時にもここの舞台に立っていたとか。


    すんごいねっ!(・・)



    それから、実はこの日妊婦役の川崎あかねが陣痛の為入院したのです。
    こっちもすんごい根性です!

    朝、楽屋入りして陣痛が始まって主宰が運んだらしいです(^^;)
    素晴らしい!!



    で、この劇団は「寅さん」的人情モノが得意なので、毎回笑いあり、涙あり、感動あり。なのだそうです。



    いあーー、素晴らしかったです。


    劇の合間に流れる選曲もいい。
    笑いのシーンではアメリカ的でポップな音楽を楽しめるし、涙のシーンでは、、『涙そうそう』を流します。


    この物語もギターの鉄人、吉川忠英氏の、『涙そうそう』を聞いているときにパチリとスイッチが入って書いたのだそうです。


    年に2回ずつの公演で、二十数年前に主宰の井上と富田が立ち上げた劇団らしい。


    そうして劇団員達もそれなりの年齢になっているが、また、そこが良い味が出てるのじゃないかと思う。
    人生を歩んできた年輪が舞台上でも表現出来てるし、何よりも脚本自体の年齢設定が実にしっくりくるのだ。

    年齢層も一桁~50代の劇団員が所属してる劇団って少ないでしょ?


    で・・当然の事ながら客層もバラバラの年代です。


    ってことあ・・大きな幅の年齢に支持されてるって事だよね。
    客席は満席で入りきらず、パイプ椅子を急遽、出してました。



    最近、20代しか居ない劇団を観ると・・「う~~ん?何だか軽いな~。」と感じていたのはきっと、社会性に合ってないからだと実感したのでした。。



    笑って泣いて、観劇後には、感動で胸が熱くなって、目も真っ赤でした!

    あんなに泣いたのは「祈り~」と「永遠の一秒」以来かな~。。



    満たされた芝居でした。。

    やっぱ観劇、サイコーですわっ!(^0^)


  • 満足度★★★★★

    小劇場演劇らしい作品
    今年観た小劇場演劇の中では期待通り文句なしにNO.1でした。どんどん話が加速していってぐいぐい引き込まれ、あっという間に終わってしまった感じ。一番感じたのは、小さな劇場にとても合ったサイズのお芝居だったなということです。笑いにしても、話の展開にしても、近距離で観覧するお客さんにとても近しいと思いました。とにかく、この劇団の作家と出演者たちはその辺を熟知しているのか、演劇らしい演劇を展開してくれて、大満足でした。

  • 満足度★★★★★

    めちゃくちゃ感動した!!
    初日の昨夜、観て来ました。
    難しいテーマながら、うまく表現していたと思います。

    最初ベタなキャラや小ネタでちょっとひいちゃったのですが、何だろ、それこそ中盤からTurboのように加速して、最後はめちゃめちゃ感動させられた!!

    今年も物凄い数のお芝居観てるけど、本当に最大級の感動!

    自分自身の中で膨れ上がる感情を処理し切れなくて、途中から、
      (これは作り物なんだから、フィクションなんだから・・)
    素晴らしい感動にくるまれたくて劇場に足を運んでいながら、逆に落ち着け、落ち着け、自分に言いきかせてる自分を発見して・・・。
    ほんとにバカみたいなんだけど、そんな事まで思ってしまった・・。

    それくらい、素晴らしかった、という事です。

    う~ん、何処をどうすれば観てる人は感動する、ということを、おそらくこの劇を創られた方は熟知してるんでしょうね・・。

    不覚にも、冷静な自分を忘れて、心地よい激情に流されてしまった。

    いい劇団を発見した。

    次回も必ず観に行きたいと思う!

    ネタバレBOX

    養護院を舞台にした孤児達と引き取りに訪れる親達のお話。

    前半はキャラを立たせるのに、個性を強調し過ぎた演技が目立ち、不自然さが気になる自分としてはちょっと入りきれず。
    役者さん達も、気のせいか少々固い感じ。
    ベタなネタやダジャレも空振りが多く、ちょっとひいてしまう。

    ストーリが動いたのは孤児達と親達が対面する頃から。
    舞台が舞台だけにしんみりする設定が多いが、それをコミカルに、重くなり過ぎないように描かれており、この頃からどんどん引き込まれていく。

    ペットショップの子犬と同じ、まだ個性が固まっていない年齢の低い方から引き取られ、中高生以上になるとなかなか引き取り手が現れない現実。

    養護院の孤児達全員と3組の親子が対面するが、結局引き取られるのは年齢の低い3人で、この辺り演出の都合もあるのか特に明かされてなかったが、実は引き取られる3人は血の繋がった実の姉妹という設定。
    3人は突然両親が事故で死に、残された3人の姉妹だった。

    経済的にもゆとりあり、それぞれの家庭で大切に扱われるが、3人の姉妹はやっぱり離れ離れになるのに耐えられず、申し合わせて養護院に戻る。

    それぞれの親達には無論養護院に戻るとは告げず、自分を探さないで、との置手紙を残して・・。

    折角引き取った子供が突然姿を消し、途方に暮れる3組の親達。

    失踪劇には養護院の先輩お兄ちゃん達がバックアップしており、引き取られた姉妹達の意志を尊重して神父さんにも告げず匿うが、ひょんなことから養護院内に居ることがばれてしまう。

    それぞれ自分が選んだ子供達を連れ戻したい親達と姉妹を守ろうとする孤児達。

    自分達が嫌われた訳ではなく、姉妹が離れ離れになるのが出て行った原因と知り、それぞれの親は3人全員を引き取ることを提案し、今度は親同士、それぞれ足の引っ張り合いが始まる。

    引き取られる孤児は3人組1セットのみ、一方引き取り手は3組で、どの親が引き取るにせよ、残された二組の親は納得できない・・。

    解決方法はないと思われた難題に、最後、奇想天外な結末が用意されている。

    とても夢のあるラストシーン、どんどん上昇していた自分の中の感情がどこかで弾けたような気がする・・・。

    う~ん、上手い、不自然にならない程度に神様の力を借りたりするところもロマンチック。

    そして、徹頭徹尾、慈愛に満ち溢れて温かく導く神父さん。
    この人の役柄が最高に素晴らしい。

    劇中挿む音楽の使い方がとても上手い。

    どこをどう創れば、人の感情の琴線を爪弾けるのか、この劇を創った方は、それを熟知しているんだろう。

    最初の頃少し硬さの見えた役者さん達も最後はそれぞれ最高の演技。

    素晴らしい劇団を見つけた。

    また次回も観に行きたいと思う。




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