満足度★★★★
主役の演技力が物言う芝居
よく知られている「オペラ座の怪人」の前日譚的な物語。
主役のエリックを演じる、林さんと山本さんは、共に、スタジオライフの役者さんの中でも、突出して演技力のあるお二人なので、どちらも拝見したく思いましたが、やはり、スタジオライフ初見時に、一目で魅了された山本芳樹さん主演のsortチームの方を選択しました。
オープニングで、スタッフの映写ミスがあったり、第1章の運びがやや冗長には感じましたが、物語が進行するに従って、つまり、主演のエリックの視点からの芝居になるに従って、観客を吸引する力が増し、どんどんこの芝居の世界にのめり込んで行く自分を感じました。
個人的には、第3章のストーリー展開がとても好きです。ジョバンニ役の曽世海司さん、拝見する度に、役者としての技量がアップされて、いつも驚かされます。特に、この芝居のように、主人公に心情的に寄り添うような役柄は、本当に任に合って素敵です。
ストーリー展開的にも、以前この山本さんと曽世さんで観た「白夜行」を彷彿としました。
山本さんは、運命に翻弄される寡黙な主人公をやらせたら、たぶんライフで右に出る役者さんはいないのではと思います。
でも、林さんのエリックも、実は、とても観たいと、幕が下りた瞬間に痛切に思いました。拝見できませんが、林さんのエリックもきっと素晴らしい予感がします。