PHANTOM THE UNTOLD STORY 公演情報 Studio Life(スタジオライフ)「PHANTOM THE UNTOLD STORY」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    主役の演技力が物言う芝居
    よく知られている「オペラ座の怪人」の前日譚的な物語。

    主役のエリックを演じる、林さんと山本さんは、共に、スタジオライフの役者さんの中でも、突出して演技力のあるお二人なので、どちらも拝見したく思いましたが、やはり、スタジオライフ初見時に、一目で魅了された山本芳樹さん主演のsortチームの方を選択しました。

    オープニングで、スタッフの映写ミスがあったり、第1章の運びがやや冗長には感じましたが、物語が進行するに従って、つまり、主演のエリックの視点からの芝居になるに従って、観客を吸引する力が増し、どんどんこの芝居の世界にのめり込んで行く自分を感じました。

    個人的には、第3章のストーリー展開がとても好きです。ジョバンニ役の曽世海司さん、拝見する度に、役者としての技量がアップされて、いつも驚かされます。特に、この芝居のように、主人公に心情的に寄り添うような役柄は、本当に任に合って素敵です。

    ストーリー展開的にも、以前この山本さんと曽世さんで観た「白夜行」を彷彿としました。

    山本さんは、運命に翻弄される寡黙な主人公をやらせたら、たぶんライフで右に出る役者さんはいないのではと思います。

    でも、林さんのエリックも、実は、とても観たいと、幕が下りた瞬間に痛切に思いました。拝見できませんが、林さんのエリックもきっと素晴らしい予感がします。

    ネタバレBOX

    第1章は、エリックの母、マドレーヌの視点から、芝居が進行するため、やはりまだ青木さんには、荷が重いように感じました。
    見るも無残な容姿で生まれたわが子への気持ちの複雑な変化が、まだ表現できる技量が不足しているように思えて、やや残念でした。
    エリックの山本さんは、子供時代から、少年、青年へと成長して行く様子が、同じ仮面を被った、表情を見せない姿の中で、見事に演じ分けていらして、さすがだと感嘆しました。

    第2章のジャベール役の堀川さん、楽しみな役者さんとして、注目しました。

    第3章は、前述したように、曽世さんと、山本さんの達者な演技力の競演で、一番見応えたっぷりの場面です。

    最後に、この後に続く、オペラ座のストーリーを暗示した描き方もなかなか余韻があって、成功していたように思います。

    全体的に、「レ・ミゼラブル」を彷彿とさせる場面が多かったのは、スタッフの影響なんでしょうね。

    ついでのことに、山本さん演じる「オペラ座の怪人」や「ファントム」も観たくなりました。

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    2011/06/14 20:32

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