静かの海【ご来場ありがとうございました】 公演情報 青春事情「静かの海【ご来場ありがとうございました】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    やっぱり人間はいいなあ!
    青春の事情は色々あれど、初心忘るべからず、ですね。

    ネタバレBOX

    高校を出て10年、お笑いを志したものの将来に悩み、地元のお祭りを機に田舎に戻った男が、自分だけでなく同級生たちも色々な問題を抱えながら生活していることを知り、また友情を育みお笑いを目指すきっかけとなった高校時代のエピソードを思い出し、再起一転、頑張ろうとする話。

    同じ病室が舞台、現在と過去を行き来しながら友情や恋心が少しずつ分かっていくところなど切なく胸キュンでした。役者さんたちも現在と高校時代を上手く演じ分けていました。

    病室での漫才ですが、一度冒頭でやった漫才は相方の怪我のせいということにしてすぐに止め、代わって高校時代にやった漫才を再演するという方向へ持って行く一連の流れは本当に素晴らしかったです。

    ボケとツッコミを入れ替えての再起は、コンビとしてもその方が良かったのでしょうが、観客に飽きさせないという意味でも良かったです。

    この作品は青春事情の3人の友情物語であり、役者を志してから現在に至るまでの葛藤の話だと思います。2006年の初演のときと比べて2011年の今の方が登場人物たちの気持ちがより一層理解できたのではないでしょうか。

    藤吉みわさんの、「これまで自分の決断で一つの人生を生きてきたが、将来はいくつもある」は、いくつかの選択肢の中から自分の判断で選んできて、それが正解だったかどうかは未だ分からず、歳を経る毎に将来の幅がどんどん狭くなっているように思える私には切ない言葉でした。

    やっぱり、いくつかのプログラムで行動するロボットより細かい感情を持つ人間の方がいいなあ!

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    2011/06/10 11:13

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