レ・ミゼラブル 公演情報 東宝「レ・ミゼラブル」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    過ぎた日に乾杯!
    まさに、この歌詞の心境でした。

    今まで、通算100回は超えると思われる観劇歴ながら、実は、このスペシャルキャストには、初見の方がいらっしゃいました。鳳蘭さんのテナ夫人。さすが、貫禄が違いますね。

    せっかく、招待券を頂いていた頃は、子育て真っ最中で、私が初めてこの作品を観たのは、父亡き後、一番信頼している劇評家の萩尾瞳さんが、まだ無名だった岡幸二郎さんを大絶賛されていたからでした。

    あの時、帝劇の最後列で、岡アンジョルラスに出会った時の感激は未だに忘れられません。

    看板に偽りなく、このミュージカルは、本当に、無名な俳優をスターにできる作品だと、嬉しい驚きでいっぱいでした。

    あれから、何年でしょう?たぶん、その頃はまだ生まれていなかっただろう、加藤清史郎君の健気なガブローシュ振りを拝見しながら、このミュージカルがどれだけ、たくさんの実力あるミュージカルスターを育て上げて来たかを思うたび、涙が溢れて困りました。

    前回のスペシャルキャストの時と違って、今回は、若いアンサンブルの実力も素晴らしく、全くベテラン勢と遜色がないので、観ていて、気持ちの良いことと言ったらありません。

    客席にたくさんの女子高生の団体がいましたが、たまたまこんな舞台を観られてしまった彼女達は、幸せ者だなあと、つくづく羨ましくなりました。

    ネタバレBOX

    やや心配だった、鹿賀丈史さん、声量も、滑舌も、昔のようで、安心しました。

    新派で、修行されていた時、「あの子は、歌が巧くてね。絶対伸びる!」と、父が太鼓判を押していた岩崎宏美さん、幼時の長男が、レストランでグヅっている時、わざわざ近くに来てあやして下さった林さん、企画CDにご参加頂いた岡さん、石川さん…と、ご縁がある方が大集合の贅沢な舞台に、心から酔いしれました。
    コゼット役の神田さんも、幼い私を可愛がって下さった旭輝子さんに面影がそっくりで、いつも思うのですが、彼女の活躍をお祖母様にも見せてあげたかったなあと感慨深くなりました。

    アンサンブルでは、スタジオライフの石飛さん、宇部さん、後藤さんが特に印象的でした。リトルコゼットの清水詩音ちゃんが、テナ夫人に苛められて泣くところは、あまりの名演にもらい泣き。

    別所さんのバルジャンは、益々磨きが掛かって、もはや職人芸。とても、禅さんと同世代とは思えません。どてらも、演技派だから、実年齢を感じさせない卓越したバルジャンとマリウス振りでした。

    この演出の舞台がもう見納めだと思うと、余計、万感胸に迫る、名舞台となりました。

    「レ・ミゼラブル」という素晴らしい作品に心血を注いで下さった全ての方に、一観客として、心より、御礼申し上げます。

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    2011/06/09 21:21

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