いないいない 公演情報 ガレキの太鼓「いないいない」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    舘そらみの本にしては良く解らなかった
    今までの作風から逸脱した閉塞感のある作品だ。閉塞感を感じたのは舞台の描写ではない。こういった作品を観る観客の一瞬の閉塞感だ。


    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    舞台は隠れ家に集った男女が、まるで遊び半分にかくれんぼをしているかのような描写だ。そこでは合宿気分で一時的な引きこもりのような風景。しかし、そのお遊びのような状況も日が浅いうちは和気藹々と能天気に過ごすも、やがて時の経過と共に話のネタも尽きるのだ。

    彼らがここに逃げてきた理由、それが徐々に解き明かされていくが、彼らの元に一通の通知が来る。それによって彼らの扱いがどんどん悪くなり、やがて何処かへ連れ去られるらしいという噂を聞く。身の危険を感じた彼らは伊藤が用意した隠れ家に身を潜めるのだが、この展開は何やらヒトラー政権のユダヤ狩りに似ている。アンネの日記のように閉じ込められた潜伏期間の状況を日記に記す北川。

    その一室に閉じ込められた2年未満の出来事を描写した舞台だったが、その描写に緊迫感はない。つまり、彼らは1年以上も身体を洗ってないが薄汚れていないし、精神的にも病まない。病んだのは林だけだ。こういった状況の中で閉じこもったまま平気でいられる人間なんているはずもなく、徐々に人間関係が壊れるのだと思うのだが、割にみんなが冷静なのだ。

    死んだ人物がいたのだろうか?それとも全てが妄想だったのだろうか?
    全体的に死と隣り合わせな緊張感もインパクトもない。
    よく解らない舞台だった。
    アンネの日記からヒントを得たなら、彼らは生きてはいないはずだ。

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    2011/06/08 17:54

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