いないいない 公演情報 ガレキの太鼓「いないいない」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    初ガレキ
    見た事のないような世界が観れたし、劇中に人間らしい葛藤も見えて、役者さんも安定感があって安心して見ていられました。色々な解釈があるのだと思いますが、僕はあんまりしっくりきませんでした。でも、今年は他にも上演予定の作品があるようなので、継続してガレキの魅力を探索したいと思います。

    ネタバレBOX

    『ある日、通知が来ると自分の存在を消されてしまう』という世界。何故消されるのかは最後まで明かされる事がない。消されまいと、隠れ家に潜んで共同生活する男女。隠れ家の家具の中を各々の部屋として生活している。

    全ては自分の頭の中で作り出した世界であって、私以外の世界全ては想像の産物なのではないか。そんな観念論的な哲学の世界に迷い込んでしまうような不条理劇、というのが僕の解釈です。そう解釈すると、とたんに世界は確かなものではなくなり、何が事実で何が自分の想像かがあやふやになり、何だか面白いなと思いました。共同生活する仲間達は、一人また一人と声だけの存在になり、姿が消えていく。まるで最初からいなかったかのように。消えたのか死んだのか殺されたのか逃げたのか、もしくはやっぱりいないのか。誰がいて、誰がいないのか。そうやって観劇後舞台を思い返すと、頭がグルグル回って面白かったです。

    隠れ家に潜む様はアンネの日記を想像させますが、私には、消される原因には『差別』や『迫害』の影は見えませんでした。むしろマンガの「イキガミ」を思わせる、「ある日突然、何の理由も無く死が宣告される」という形で「生きているという実感を得る」事を訴えてるように感じました。それは、自分がどんなに一生懸命生きていても、言われのない暴力で突然人って死んじゃうんだよ、みたいな突き放され方をしているようで釈然としませんでした。もし、何らかの選別があって消されるのならば、登場人物達は皆、あまりに無自覚・無思想信条であるように思え、いずれにしろ共感出来ませんでした。

    アフターイベントの男ミシュラン、楽しかったです。挙手制による、主宰の舘さんのパートナー探しっっ。最後まで観客を楽しませる趣向で、良かったです。

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    2011/06/07 23:03

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