ハコ舟センチメンタリズム 公演情報 ゲンパビ「ハコ舟センチメンタリズム」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    透明感あり
    家族は距離感が大切ですね。

    ネタバレBOX

    弟を待つ姉、家を出て○○のハコ舟的な団体で生活していた弟、姉の同級生で親戚の喫茶店を手伝う男、喫茶店でバイトをするようになった女の話。

    喫茶店でひたすら待ち続ける姉。見守る男。途中からバイトで入った女はおどおどした感じです。団体に強制捜査が入り弟は戻ってきますが、べたべたと身体を触る姉の溺愛の仕方は異常です。

    弟と女が喫茶店で出会いますが、二人は同級生でした。それぞれが家庭に悩みがあり、小学生のとき親についての作文が書けなかったという共通点がありました。

    更に、女には虐待を受けた末に父親を殺してしまった過去があり、刑期を終えて親戚をたらいまわしにされていましたが、男の家族の許に引き取られてバイトをするうちに少しずつ社会になじめ始めたようです。しかし、やはり親世代との関わりが苦手なようで、独立を思い立ちます。

    姉の溺愛に嫌気が差し、弟はまた家を出ていました。

    喫茶店は廃業の予定でしたが、男は再び弟を待つことになった姉のためにも、借金して親戚から権利を買い取りました。

    かばんを持った女を見付けた弟は彼女を守ろうと決意し、二人は一緒に出発します。

    それまで溺愛し過ぎの姉も弟の自立を認め、家族なんだからいつでも会いにおいでと、最後はいい距離感を保つことができるようになりました。

    そして、自分のことを距離を置いて考えてくれていた人のことにも早く気付いてね!

    無縁社会とならないためにも家族の絆は大切ですが、一方で親離れ、子離れ、弟離れも必要だとしみじみ思います。

    舞台と客席を仕切るように置かれていた水の入ったビンも透明感を際立たせていました。

    しっとりとした雰囲気の1時間余りでしたが、ほとんどが椅子に座っているシーンばかりで変化が少なく、それ以上に長く感じられました。

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    2011/05/30 17:10

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