又聞きの思い出 公演情報 ワンツーワークス「又聞きの思い出」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    家族の確執
    物語をウルフ家の長女がナレーターとして進行させる。家族の歴史を時間軸を交錯させながら展開させるが、手法としては新しくない。物語りもしごく解り易くベタだ。最近、特に思うことだがベテランの俳優も小劇場の著名な役者も演技力に殆ど差はない。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    ウルフ家の家計を継ぐと期待されて育った長男エディ。しかし彼は両親の期待の重圧に耐え切れなくなる。一度は自分の夢の為にカリフォルニアへ行くも父親の破産で実家に舞い戻ってくる。

    その影でウルフ家の長女・アルマは女として生まれたことが、男の子を欲しがっていた父親の失望の的となってしまう。感受性が強く敏感なアルマは両親からの愛情を受けずに育ち、結果、本当の愛を求めて男から男を渡り歩くふしだらな女と化身してしまう。彼女がここでのナレーターだ。

    やがて父親は長男・エディに執着し家計を継ぐことを強要し、一方でアルマの奔放さを嫌い突き放す。妻の居る身の、エディの忘れられない恋と、父親の不倫相手への想いを血の継承のごとく描写しながら結局薬局、ここに登場する男は全て妻よりも他の女を好きだという。笑

    男の性なのか、どちらの妻もそういった夫の告白に傷つき、絶望し耐えるのである。身ごもっているエディの妻は、哀れ生まれ来る子供と一緒に捨てられる運命にあるのだが、こういった筋書きもやはり1950年代という古い時代の象徴なのだとも思う。

    結局、両親の期待を裏切りエディは父親の現金を盗みカリフォルニアへ飛んでしまう。家族の愛憎劇。

    キャストらの演技力はそれなり。ワタクシはいつも演技力の面に於いて好きな小劇団の役者と比較してしまうが、今回のキャストらは彼らと比較しても同等かそれ以下。演出のレベルも特に際立ったところはなかった。

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    2011/05/28 12:33

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