戦争にはいきたくない 公演情報 らくだ工務店「戦争にはいきたくない」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    日常を丁寧に描いた作品
    らくだ工務店さんの舞台を観るのは初めて。
    非常に丁寧かつ緻密に作り込まれた、完成度の高い作品なのではと思う。

    最初若干雰囲気に馴染めなかったが、恐らくあまりにも「普通の景色」がそこにあったから(かつ、チャキチャキの江戸っ子といった感じのキャストだったから)だと思う。「劇」を見る心構えで来てたのに、あまりにも「日常っぽ」くて拍子抜けというか驚いたというか。
    台詞の応酬も非常にテンポが良かった。

    「戦争」という言葉が公演名に入っているが、それはキャラクターたち個々人が抱える問題の一つでしかなく、よってそれだけが際立つことは決してなかったし、またそれがウェイトを占める話でもなかった。この、「戦争」が他の問題と同列、というところがかえって印象を強めるのではないかと思う。(もちろんそれは他の問題にも言える。)戦争を扱った作品は、いかにも非常時で、空間がチリチリしてて…というのが典型だと思うのだが、全く違うアプローチで非常によかった。

    ただ、「今見ているシーン」が1日のうちどの時間帯なのか分からないことがちょくちょくあった。夕方なのか昼なのか朝方なのか。

    ネタバレBOX

    セットが小道具からなにからかなり作り込まれている。建具もしっかりしている(ように見えた)。間取りも若干複雑だと思うが、よく考えられているなあ、と思った。

    レオさんは旧ユーゴあたりの出身なのかと最初思っていたが、「トダのおじさん」で謎が解けた。トドじゃなくて"Toda"(某言語で「ありがとう」の意)だったのか。

    金子役の古川悦史さんが空手道師範の中達也先生に似ていて物凄く男前だった。ただ、最後に彼が相島(山地和弘)から受け取ったあのグロそうな物体が何だったのか未だにわからずにいる。ポポ(飼い犬)かと思ったのだが、その後生きてる描写もあるし。うーん、謎が残る。

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    2011/05/25 07:16

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