ロマン 公演情報 東京タンバリン「ロマン」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    ちょっと食傷気味のテーマなれど
    息子がお気に入りの男優さんお二人がご出演でしたので、ふらっと三鷹まで行ってみました。

    ホント、息子が敬愛している扇田さん、とても自然体の演技で、好感が持てました。

    この芝居、扇田さん初め、男優陣が圧倒的に良くて、レベルアップに貢献されています。

    ちょっと、最近、あちこちの小劇場で何度も観た傾向の芝居なので、またかとややテーマ自体には食傷気味でしたが、キャストが良かったので、観劇後の満足度はかなり高く感じました。

    ネタバレBOX

    またもや、夢と現実の落差に悩む、青年小説家のお話です。

    最近、売れない漫画家や、書けない小説家や、やりたい仕事でなかなか芽が出ず、バイトに疲れた青年が主人公の芝居を何度観たことかと思いますが、この芝居、主人公の佐藤君役の、扇田さんの自然体の演技が実に秀逸なので、つい、感情移入して観てしまいました。

    我が家の息子達も、似たような境遇で、苦悩している最中ですし。

    宝塚のレビューでも使えそうな大階段をうまく機能させ、公園や、マンションの部屋や、喫茶店に見立てる工夫も優れていました。

    スタイリッシュ!と絶賛するには一歩手前の演出も、かえってご愛嬌な感じがします。

    勝った人が、歩数を決めて進める、誰もが記憶にあるジャンケンゲームで、「パイナップルやチヨコレートは食べ物なのに、グリコは会社名じゃん」と突っ込む台詞が愉快でした。
    ホント!遊んだ当時は気づかなかったけど、あれはグリコの宣伝目的だったのかしら?と、疑問が一つ生じました。(笑い)

    この芝居、男性の描き方には、説得力があるのですが、何故か、女性は通り一遍な描かれ方で、その点には不満がありました。あまり、人間的魅力を感じる女性がいませんでした。

    だいたい、最近、こういう、人妻なのに、若い男の子をつまみ食いする女性が、登場する芝居がやけに多い気がしますが、今の既婚女性って、そんなに貞操観念が低いヒトばかりなのかしら?
    それとも、劇作家が住む世界限定のこと?
    小劇場界ではそうなのかもしれませんが、出て来る女性、皆、似たり寄ったりなのには、やや疑問を感じました。

    最後のシーン、小学校時代からの男性二人の友情が壊れなかったのは、微かな救いで、ちょっと嬉しくなりました。

    以前、この主人公と同じお名前の方が主宰をされていた劇団の、如何にも嘘だらけのお月様シーンより、この舞台のお月様の眺めの方が悠に感動的でした。

    扇田さん同様、前田役の森啓一郎さんの好演が大変印象的でした。

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    2011/05/21 21:19

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